続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「ジャンクガレッジ 大宮駅前店」【大宮】

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 ◎「ラーメン」七〇〇円+「豚増し」二〇〇円

 …もうすっかり、暦の上ではデセンバーだな。
  落語では「出銭バー」なんて言うが、何だかんだで出費も嵩むわね。
  尤も、僕の場合は酒代だが…。
  毎週水曜日、木曜日の休日だけが生き甲斐だ。
  昨日は天気の悪さも手伝い、何処にも出掛けず、夕方に晩御飯を買いに出たのみ。
  購入した、鰤、そい、松川鰈の刺身、海鼠、鶏肉の照り焼きを摘みに、
  炬燵で晩酌し、熱燗に手を染めたが最後、其の儘、轟沈する駄目中年…。
  分かっちゃいるけど、止められない。
  青山愛アナウンサーの御尊顔を拝する気力も無く、寝床に移動して失神。
  朝は八時過ぎに起床し、本来は今日も休日だが、仕事絡みの会議で、
  午前中だけ出社すると言う、全く、休日と言う気がしない。
  十三時前に全てを終わらせ、残り少ない休日を満喫しようと努める。
  先ずは、大宮駅で下車して昼御飯だな。
  京浜東北線の車窓から、「ラーメン 二郎」の店先を覗けば、待ちは五人。
  此れならば、何とか許容範囲内だろうと、桃色繁華街を擦り抜けて現場へ。
  おいっ!何てこったい!
  僅かの差で、先に二人が入り込みやがった。
  此れで七番手か…。
  此の分じゃ、食べ始めは十四時に成り、そうすると晩御飯に障るな。
  晩のシースーを美味しく頂けないんじゃ駄目だと、断腸の思いで諦める。
  嗚呼、ホロホロと解れる魅惑の豚の姿が遠ざかる…。
  已む無く踵を返し、「保険」の此方へと向かう。
  七月十六日に新規開店した「大宮駅前店」は初訪店と成る。
  入口の硝子戸は湯気で曇って、曇り硝子の向こうは風の街、ではなくラーメン屋。
  普通に開けて中に入れば、何てこったい!此方も六人の待ちかよ!
  此れならば、「ラーメン 二郎」で待った方が良かったじゃないか。
  然も、店内の殆どがゆとり教育の弊害が占め、僕は客の中で二番目の年配者。
  少し逡巡し、此れ以上、食事の時間がずれ込むのは得策でないと考え、
  券売機で「ラーメン」、「豚増し」の食券を購入し、店内の列の最後尾に接続。
  親の財布から出たであろう金で、ラーメンを悠長に啜るゆとり世代は凄いな。
  例え、背後で大勢の客が待っていようが、同行者が食べ終わる迄待ったり、
  ラーメンが伸びているのに、ミトコンドリアの話を熱心にしたり…。
  周囲を見回し、空気を感じ、気を遣わんとイカンガー
  金魚の糞じゃないんだから…。
  厨房内では、次のロットのラーメンを茹でたくても茹でられずに困っている。
  そんなこんなで十五分待ち、漸く席に座る事が出来る。
  冷水を呷り、諸々の鬱陶しさと、店内の蒸し暑さとを飲み干す。
  其れから暫くの後、無料トッピングを訊かれる。
  此方では大蒜か生姜を選択出来るので、「全増しを大蒜で」と告げる。
  そして、先週は諸般の事情で暴力的なラーメンが頂けなかったので、
  実に二週間振りの対面を果たし、期待にAカップの胸が躍る。
  割り箸、蓮華を手に取り、卓上の醤油ダレをドレッシング感覚でぶっ掛ける。
  先ずはプースーから啜れば、とろみは無く、サラッとした粘度の低い物。
  濃厚で濃密な印象は無く、良く言えば軽め、悪く言えば薄い感じ。
  然し、基本の味わいはぶれてはいない。
  とは言え、物足りなさは否めないかしら…。
  野菜はと言うと、此れだけは安心だ。
  シャキシャキとクタクタの中間の茹で加減で、安定感が有るな。
  上にぶっ掛けられた背脂は、コロコロとして、甘味が有って良い。
  ホルモンの様な感じさえ受けるのが素敵だ。
  麺は言わずもがなの「ニッセーデリカ」の御馴染みの麺。
  「浅草開化楼」の麺の様に最良の物とは言えないが、慣れてしまえば問題無い。
  もっとゴワゴワの方が良いが、確りとした腰や弾力には満足している。
  さて、何と言っても、懸案は豚だ。
  「ジャンクガレッジ」を見切り始めているのも、此の豚の所為だ。
  今迄、細かい製法迄気にしていなかったが、昔との味の決定的な違いは、
  煮豚から茹で豚、若しくは蒸し豚に変更に成ったからだろうと、不意に気付く。
  そう言えば、豚は何時も、自棄に白茶けているし、味付けも薄い。
  矢張り、テレレに確りと漬け込んで、じっくりと煮込んだ物の方が旨い。
  今日の豚はと言うと、豚臭さこそ然程感じられなかったが、味は薄目だ。
  然し、脂身はプルプルで蕩ける感じが有り、赤身の部位もホロっとした感じだ。
  「ラーメン 二郎」の足元にも及ばないが、ちったぁマシか。
  大蒜の補充も出来たので、良しとするかな。
  店内が暑いので、汗だくで、豚骨スープを噴き出し乍ら店を出る駄目中年…。