◆「らあめん 満来」【新宿西口】
◎「チャーシューざる」一三五〇円
…木曜日。
今週は日曜日に厚木へ仕事で入らなくてはならない為、金曜日に代休を充て、
木曜日が週末、週の終わり、「花木」と成る。
心成しか、少しばかり、気分も軽くなる。
其れより、未だ全く手付かずの特別休暇が消化出来るのか、不安に成って来る。
夏休みも正月休みも取っていないが、如何したもんだろうかね…。
さて、話は遡って木曜日。
十一時過ぎに会社を飛び出し、ＢＯＯＫ厚木へと向かう。
先週の様に、着いてから家系ラーメンでも頂くのも良かろう。
然し、二週連続では其れは其れで面白味に欠ける気がする。
新宿で乗り換え…、新宿…、新宿？、新宿！
そうだ、「満来」に行こう！
こう言う行動力だけは有るんだな、此れが。
どうせ食べるなら、早目に昼御飯を摂り、厚木入りしよう。
十一時半過ぎに到着し、木戸を開けて入ると、何てこったい、十三人待ち。
正午前だと言うのに、仕事をサボタージュしている人の多い事。
僕は、サボっているのではなく、仕事の前に確りと腹拵えするだけだし…。
何時もの食券を購入し、行列の最後尾に接続し、順番を待つ。
食券を手渡し、只管に空くのを待ち、十五分程で着席。
着席すれば、三分程で提供されるのは有難い。
其れにしても、毎度乍ら、此の肉量は圧巻で、心丈夫だ。
生きる勇気を貰えるわね。
早速、麺を手繰り、つけ汁の隙間に捻じ込む様にして浸して啜る。
相変わらず、つけ汁が温めなのが残念だが、此の日のは温度が高い部類に入る。
猫舌だけれども、もう少し、熱くても何ら問題無いのだが…。
味に関しては間違いが無く、旨さが炸裂する。
鶏ガラと魚介系の滋味に溢れる優しい味わいが、じんわりと浮かび上がる。
此の優しさに涙してしまいそうになる。
丼の底の方は、撹拌されていない為か、酢の酸味が強めに感じられる箇所も。
そんな、味が疎らなのも良い。
ピロピロ気味の平打ち麺は、モッチリとしつつも、スルスルと入って行く。
冷水での〆、水切りと仕事は丁寧で、皿に水が溜まっている様な事は無い。
麺の上に乗った刻み海苔が、出入口が開く度に、風で飛ばされそうに成る…。
パリパリとして、磯の香りが心地好いわね。
さて、主役の叉焼に取り掛かろう。
器に沈んだ刻み叉焼は、赤身が殆どの噛み応えの有る物。
パサつきは無く、弾力が有って、つけ汁も染み込んで旨い。
分厚く切られた叉焼の方は、脂身が付着して、プルンとして最高だ。
赤身はむっちりとして、ホロッと解れる感覚が堪らず、肉の旨味も強い。
嗚呼、麦酒が呑みたい…。
麺麻もコリコリ、シャキシャキとして、地味ではあるが旨い。
御蔭で、つけ汁も漏れ無く飲み干し、旨味、酸味、辛味を存分に味わう。
満腹でＢＯＯＫ厚木へと向かう駄目中年…。
