◆「ラーメン青木亭 大宮店」【大宮】
◎「定番 ネギチャーシュー(小)醤油」九〇〇円
…金曜日深夜。
花金とも成れば、心が軽く成り、浮かれ気分でROCK❛N❜ROLLだ。
此の日は部署の送別会で、十八時から呑み始める。
端っこでひっそりと、麦酒のピッチャーを抱える様に只管に呑み続ける。
二リットルは呑んだだろうか。
二次会に雪崩れ込み、其処から赤羽に移動し、上役とカラオケへ。
大宮駅に到着し、今週は鞄を置き忘れる事も無く、改札口を出る。
シータク乗り場は今週も長蛇の列で、すんなり諦め、テクシーで帰る。
と言う訳で、千鳥足でふらふらと歩き出す。
何だか、腹が減ったナァと思っていると、普段は気にも留めない、
深夜営業をしている此方の赤い看板が目に入り、吸い寄せられる様に入る。
相変わらず、堪え性が無いな…。
ん!?此の光景、何処かで見たな。
三週連続、全く同じだ。
まあ良いか、果てし無く馬鹿だから…。
丸で、常連の様に、夜中の一時半過ぎに店に入るポンコツおぢさん。
券売機で何時もの「定番」の食券を購入し、カウンター席に着席。
冷水を飲み干し、酔いを醒まし、ヴォーっとしてみる。
僕、何遣ってるんだろう…。
我に返りそうなのを土俵際で堪え、駄目な儘で居た方が今は幸せだ。
そんな幸せな所に、真夜中には蠱惑的なラーメンの御出座し。
良いね、背脂ビッチビチで。
先ずは、蓮華でプースーから啜れば、背脂の甘味がふわっと感じられる。
もう、「如何にでも成れ!」って感じ…。
麺をスルスルと啜り、唇を背脂で汚し乍ら食べ進める。
送別会で何を頂いたかも思い出せないが、腹が減っては、歩いて帰れまい。
豪快な葱は胡麻油の風味が心地好く、辛味もツンと感じられる。
まあ、良いや、翌日は休みだし…。
叉焼はむっちりとした弾力の有る豚肩ロース肉で、此れは癖に成る。
三週連続だが、此ればかりは頂く価値が有り、後悔は無い。
麺麻は薄味で、極太の枕木の様な物ではないが、幅広でシャキシャキしている。
海苔と味付け玉子半個も中々だ。
食べ終わると、時刻は丑三つ時に迫る頃で、トヴォトヴォ歩き、
途中、ベンチに座って小休止したり、不審者の様な有り様。
家に辿り着いたのは午前二時半過ぎだったろうか。
人として終わってるな…。