◆「TRITON PIZZA」【日進】
…一昨日。
御近所さんと、房総半島ぐるっと一周電車旅を、へとへとで終えて帰る。
翌日は仕事で、支障が出るんじゃなかろうかと思う程の疲労感。
取り敢えず、仕事の事は考えず、打ち上げも兼ね、ザーピーを頂こう。
未訪と言う御近所さんと、秀逸なザーピー専門店の此方へ。
◎「生ビール」三九〇円
…ぐったりと疲労したので、取りも直さず、麦酒が呑みたい。
日中は暑く、真夏の様な陽気だったので、陽射しで余計に疲労した。
麦酒を発注し、喉を大きく開き、グイッと呷る。
ジョッキの三分の一程を呑み、良く冷えた黄金色のプリン体と、
シュワシュワとした炭酸の爽快感が、喉を駆け抜けて行く。
五臓六腑が宜しく言っている。
◎「14ヵ月以上熟成サンダニエレ産生ハムにパルミジャーノレジャーノ
スライスを添えて」九〇〇円
…さて、摘みだ、摘み。
普段は直ぐにザーピーを発注するのだが、頭数が多ければ、
摘みを頂いても、懐は余り傷まないだろう…。
其処で御薦めしたのが、初めて此方に御邪魔した時に頂いた此れ。
しっとりとした生ハムは、其の名の通り、十四ヶ月以上も熟成したと言う、
伊太利亜北部のサンダニエレ産と言い、塩気も程好い。
ズーチーに関しては、個人的に、此れが一番好きだ。
其の儘、頂いても旨いし、削ってゲッティーに掛けても最高。
水分を完全に抜き取る製法の為、ボソボソ感が有るが、却って此れが良い。
橄欖油と黒胡椒とも合い、絶妙としか言い様が無い。
◎「マルゲリータ(バジル、モッツァレラ)」一二〇〇円
…さて、続いてはザーピーに行ってみよう。
「ザーピーとか、ズーチーとか幾つだよ!」と言う苦情は一切受け付けない。
又、本人の関知しない所で文句を言うのは止めて頂きたい。
苦情を書き込む位に嫌なら、見なきゃ良いだけなので…。
昨年の恨みを根に持った所で、ザーピーに取り掛かろう。
先ずは、ザーピーの王道、鉄板のゲリマルから。
赤茄子のテレレの爽やかな酸味と、モッツァレラチーズの円やかなコク、
目箒の独特の風味、此れ等が相俟って、堪らない相乗効果を見せる。
ウンベルト一世の妃、マルゲリータが好んで食べたと言うが、
僕だって、好んで食べている。
生地のもちもち感、香ばしさは言わずもがな秀逸だ。
◎「ロッソ ポンペイアーノ」二八〇〇円
…麦酒も空いたので、続いては葡萄酒を。
此方も、初訪店の際、店主氏がピザ屋には大抵置いてあると教えて呉れた、
微発泡の物で、こうも暑いと、シュワっとしたく成ってしまう。
葡萄の品種は、ピエディロッソとシャッシノーゾとの事で、
カンパーニャ州の物と言うが、葡萄酒に関しては全く門外漢だ。
メニューの能書きには、「フルーテーな風味と、口当たりの良い、
甘目なので、ファンタ感覚でクイックイ呑んでしまう…。
◎「疲労回復!野菜のピクルス」四〇〇円
…御近所さんの希望に依る発注。
宗教上の理由で野菜が食べられない僕の希望でない事だけは伝えたい…。
茗荷、赤ピーマン、胡瓜、人参だったかしら。
茗荷を頂いたが、酸味が結構強めに効いており、此れが却って良い。
酸っぱさに震えが来そうだが、此れで身体が柔らかく成ったかしら。
◎「窯焼きソーセージの盛り合わせ」五〇〇円
…此方は僕の強い希望で発注。
矢張り、美味しい物は大概、茶色をしているわね…。
普通のジーソーセ三本と、チョリソー三本の盛り合わせ。
大きさ的には、敗北感を感じる事の無い物だ。
フランクフルトだったら完敗だが…。
パリッとした皮と、香ばしさが酒の進みを加速させる。
チョリソーも辛味は抑えられ、辛い物が駄目な僕でも安心して頂ける。
余りに辛いと、「*」からプイッと何かが出てしまうので困る…。
◎「クアトロフォルマッジ」一五〇〇円
…ザーピーをもう一枚頂いてみよう。
初訪問の時に頂いて衝撃を受けて以来、此れは外せない。
蜂蜜を付けて頂くと言うザーピーに対し、怪訝な顔をする御近所さんだが、
強引に押し切る形で発注してしまおう。
ゴルゴンゾーラ、リコッタチーズ、モッツァレラ、グラナパダーノ、
此の四種類のズーチーを使用しているが、立ち上る香りが良い。
先ずは其の儘、何も付けずに頂いてみれば、濃厚なズーチー祭りの様相。
四種類のズーチーが絶妙に絡み合い、混ざり合い、深いコクを醸し出し、
塩気も程好く、思わず、座り小便して馬鹿に成ってしまいそう。
否、もう、疾うに馬鹿だから、後は座り小便だけすれば良いのだが、
店に迷惑が掛かるので、直前で回避する辺り、育ちの良さが出ている…。
蜂蜜を塗して頂けば、ズーチーの塩気と相俟って、何たる旨さ。
西瓜に食塩を掛ける逆の感じかしら。
違うかな、まあ良いや…。
◎「国産牛100%粗挽きボロネーゼ」一三〇〇円
…大トリは、此れも又、是非とも御近所さんに味わって頂きたい代物。
此れも過去二回共に頂いている絶品メニュー。
黒板に記載の御薦めにも魅かれるも、初志貫徹で。
何とも言えない茹で加減の麺は、やや太目の感じで好きだ。
モチモチ、シコシコした食感で、此れぞゲッティーの見本の様な感じ。
テレレは国産牛のみを使用しており、牛肉特有の風味が高級感を漂わせる。
如何して、おっさんに成っても、ミートソースの類は好きなのだろうか。
嫌いになり様が無いのだろう。
粉チーズが蕩けて絡み合い、最高としか言い様が無い、否、「何も言えねぇ」。
泳げない僕でも、何も言えなくなる旨さだ。
最後は何を呑んでいたか記憶も曖昧だが、疲労しても、愉しけりゃ良いか。
次の日が仕事だとしても…。