◆「つけ麺 弐★゛屋~にぼしや~」【日進】
…此の週末は、土曜日に厚木に休日出勤し、其の日の晩は大宮へと戻り、
同じ会社の他部署の方々と酒を酌み交わし、馬鹿話で盛り上がる。
「かしら屋」で焼きとんを鱈腹食べ、麦酒一杯、ホッピー六杯を呷り、
昨日の日曜日は、日中は大人しく過ごし、晩は母親の誕生日と父の日を兼ね、
大宮で食事の席を設け、久し振りに親孝行をしてみる良い倅…。
そんな訳で、今日の月曜日は、土曜日の代休を充てる。
午前中は極めて自堕落に過ごし、あっと言う間に正午を過ぎる。
最近、貧乏とデヴを拗らせているので、昼御飯は御握りばかりで、
偶には、自由に旨い物を頂いてみようと、悪さをしに家を出る。
と言っても、手近に、此方で麦酒とつけ麺が精々だ…。
空席も有り、食券を購入し、どっかと腰を下ろす。
◎「瓶ビール(中)」五〇〇円
…黄金週間の五月四日以来、一ヶ月半振りの訪店だが、変わらず盛況の様だ。
食券を手渡し、先ずは瓶麦酒とコップ、摘みを受け取る。
五月から値上がりし、代わりに摘みが付く様に成った。
手酌で麦酒を注ぎ、今日最初の食事とばかりに、グイッと空きっ腹に流し込む。
摘みの麺麻をポリポリ齧り乍ら飲るのも、昼間っから乙だな。
◎「濃厚煮干しつけ麺(大)」八〇〇円+「肉増し」三〇〇円+「メンマ増し」
一五〇円
一五〇円
…丁度、客が入れ替わったばかりだった所為か、出来上がりに時間を要する。
呑んでるこちとら、其の方が却って助かる。
呑んでる最中に、直ぐに出て来られても、余り良くはないので。
麦酒も四分の三を呑み終えた頃、つけ麺が出来上がる。
丁度良い頃合いだ。
麺の上の海苔、三つ葉をつけ汁に移してから頂こう。
麺を手繰り、中粘度のつけ汁にドヴンと浸して啜る。
芳醇な甘味と一緒に、煮干しの旨味、何とも言えない風味が鼻腔を擽る。
此れだよ、此れ。
地元にこう言う、安心出来る旨いラーメン店が在ると言うのが勝手が良い。
鶏を主役とした動物系の出汁が存分に効いており、円やかなコクととろみ、
此れが口内で滑らかに広がりを見せ、グッと心を奪われる。
煮干しはもっとガツンと、強烈な迄に自己主張していても良いが、
此れは此れで、控え目だが、きちんと存在感が有って良い。
「完全国産小麦麺」を謳う麺は、茶色と言うか、鼠色を帯びており、
極太と迄は行かないが、力強さが漲り、三〇〇グラム強は有ろうか。
以前より、量が少なくなった感は否めないが、何せ、減量中だからね…。
冷水での〆、水切りの仕事にも抜かりは無く、水っぽくならない。
歯を押し返さんばかりの強靭な腰と弾力、張りは一級品だ。
別段、ラーメンヲタクではないので、自分の舌で旨く感じられれば良い。
「肉増し」にしただけあり、叉焼の量は圧巻だ。
つけ汁に浸し、軟らかく成った赤身の部位は繊維に沿って解れ、
確りと味付けも施されており、中々に濃い味で良い。
脂身の部位はプルントゥルンで、口内で蕩ける軟らかさで、絶品だ。
全体的な印象としては、味付けも含め、角煮を髣髴とさせる。
麺麻はつけ汁を纏うと更に旨さが増し、ポリポリ、コリコリ、シャッキシャキ。
松崎しげる色、否、橘なお色、武藤クレア色と言った方が色っぽいか…。
其れは兎も角、〆はつけ汁を其の儘にグイッと呷り、プリン体を確り摂取。
「痩せる気無いだろ!」と言う突っ込みは一切受け付けないものとする。