◆「らーめん つけめん 鶏の穴」【池袋】
◎「中細麺のあっさりつけ麺 ゆじゅ」八二〇円
…昨日。
七月に入ってから、九日連続で雨と言う鬱陶しさに、辟易としつつあった。
幾ら根暗で、陰気な僕でも、流石に此れだけ雨が続くと気が滅入る。
雨じゃなくたって滅入っていると言うのに…。
其れが一転、昨日は突然晴れ出して、暑さも一気に増す。
何も、急にそんなに晴れなくても良いんだが。
汗だくで、木綿のハンカチーフじゃ追い付かず、バスタオルを持ち歩きたい。
さて、今週はずっと、パーソナルなコンピューターと睨めっこの仕事が多く、
肩凝りと言うか、筋がピキッと痛みを発する状態が続いており、
腰痛も再発しそうな気配で、天気同様、身体も随分と重苦しい…。
普段は質素倹約、緊縮財政の為、昼御飯は握り飯のみで我慢しているが、
自分の中で、月に一度だけ、ラーメンを食べて良いと決める。
其れは、此方に月替わりの限定メニューが有るからさ。
昨日は花金と言うのと、昨日締め切りの仕事も片付く目処が立ったので、
思い切って、清水の舞台からバンジージャンプをする思いで突撃してみる。
此方の限定メニューだが、今月も、過去を振り返ってみよう。
一月は「カレーとチーズのらーめん(カリーぱみゅぱみゅ2015ver.)」、
二月は「クロマニョン人ジャー」、三月は「鶏白湯の担々麺」、
四月は「アサリとニンニクのらーめん ボンゴレチョップ」、
五月は「バジルのらーめん 中華そバジル」、そして先月は秀逸だった、
「たらこの和えつけ麺 タラちゃん」と、駄洒落ばかりの御巫山戯ばかり。
今月はと言うと、「中細麺のあっさりつけ麺 ゆじゅ」とな。
はい、駄洒落で~す。
柚子風味の煮凝り、世間様では洒落れてジュレとか宣うらしいが、
柚子のジュレ、略して「ゆじゅ」、そんな所だろう…。
券売機で食券を購入し、中に入れば空席も有り、ヨッコイ、ショーイチ。
食券を提示し、食器洗浄機で洗い立ての熱いコップで微温湯の様な水を呷る。
コップは冷えているのが良いな…。
さて、一〇分程でつけ麺が運ばれて来る。
何と無く涼味が感じられ、蒸し暑い陽気には向いていそうな佇まいだ。
先ずは、麺を手繰り、つけ汁にどっぷりと浸してみる。
つけ汁は鶏白湯に鰹の出汁を合わせた物で、夏向けにしているのか、
鶏白湯は濃度、粘度は低目で、サラッとしており、一口啜れば、
ふんわりと鰹の風味が立ち上り、鼻腔を擽り乍ら駆け抜けて行く。
歳の所為か、ぼってりとした鶏白湯は受け付けなくなってしまったので、
此れ位のあっさりしつつも、淡白に成り過ぎない、コクの有る感じが好きだ。
たっぷりの三つ葉と葱が入っているので、風味も豊かで、さっぱりしている。
麺は中細麺で、先月の「たらこの和えつけ麺 タラちゃん」より遥かに細い。
暑い時にもするっと食べられる様に計算されているので、軽く入って行く。
素麺然り、夏場にサッと食べたい時は細麺が助かる。
三分の一程を頂いた所で、蓮華に乗せられた柚子風味の煮凝りを投入してみる。
強烈な味わいこそ無いが、爽やかさが所々で顔を覗かせ、涼やかさを感じる。
麺の上に乗った固形物は何だろうかと、つけ汁に全て投入して頂いてみる。
うん、軟骨だ。
コリコリとした食感が実に心地好く、凡そ、つけ麺では味わえない歯触りだ。
隣で後から同じ物を食べ始めた客は、店員に此れは何かと訊ねており、
「軟骨です」とばっさり斬られていたが、普通、食べれば分かるんじゃん?
食べられない様な物を出す訳無いんだから…。
つけ汁には御馴染みのぶつ切りにされた鶏叉焼がごろっと入り、
味付けも然る事乍ら、鶏皮の旨さが感じられる物で、此れは秀逸だ。
麺の量も多くないので、あっと言う間に平らげてしまい、つけ汁も飲み干す。
諄さ、執拗さが無いので、ドリンク感覚で頂け、コラーゲンも摂取出来る。
平日の仕事中に外食出来なので、来月迄待ち遠しいわぃ。