続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「らーめん よし丸」【高田馬場】

◆「らーめん よし丸」【高田馬場

 …九連勤後の連休も今日で終わり。
  心身の疲労を癒すのが最優先だが、如何せん、此の暑さで疲労が上塗りされ、
  休んでいる傍から疲れて行くと言う、悪循環が憎くて仕方無い…。
  昨日の俄かの秩父観光から帰り、今日は五月末以来の散髪へ。
  散髪にも行けない程に忙しいって、如何言う事?
  尤も、月末は御金が無くて行けなかったと言う理由も有るが…。
  十三時半の予約を前に、十一時過ぎに家を飛び出し、昼御飯は現地でと考える。
  当ても無いので、原宿で「九州じゃんがら」で妥協しようかなと、
  池袋からの山手線に揺られ乍ら考えていると、高田馬場駅に着いた其の刹那、
  其の昔、足繁く通った、鶴ヶ島に在った「よし丸」が高田馬場に移転して以来、
  未訪なのを悔やんでいた事を思い出し、山手線を飛び降りる。
  どうせなら、望んで行きたい店に行くのが一番。
  地図を頼りに、早稲田通りを東に歩き、何とか辿り着く。
  鶴ヶ島では黄色い看板だったが、都内だと何だか小洒落ている…。

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◎「ビール」五〇〇円
 …店内に入り、先ずは券売機と御対面。
  折角の休日なので、麦酒を呑むのは当たり前。
  食券を購入し、カウンター席に案内され、食券を手渡し、懐かしさに浸る。
  厨房内には、角田信朗似の店主が健在で、青春の一コマが甦る。
  瓶麦酒とコップを受け取り、手酌で飲る。
  焦げ付く様な暑さの中を歩いて来たので、冷えた麦酒は格別だ。
  手酌をしていると、右隣の月給取りがチラッと此方を見たのが分かり、
  此の上無い優越感と、背徳な香りを存分に愉しむ…。

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◎「特つけめん」八〇〇円
 …高田馬場へと移転して開店したのが二〇一〇年十一月十九日で、
  僕が最後に訪れたのが、二〇一〇年六月二十五日なので、実に、
  五年一ヶ月振りの再会と成るだろうか。
  当時は「特つけそば」と名乗っていたが、今は「特つけめん」と成っている。
  「よし丸」と言えば、此ればかりなので、勿論、今回も此れで。
  麦酒を呷り乍ら、待つ事、十五分程。
  鶴ヶ島時代とは器が違うので、何だか、随分と変わった感じを受ける。
  麺の上にあしらわれた叉焼、海苔、味付け玉子は変わらずだが、
  脇に添えられていた辛味噌の様な物が無くなっている。
  善く善く見れば、卓上に「ラー油のカス」と言う壺が有り、正体が判明する。
  さて、つけ汁に麺の上の物を移し替え、早速、麺を手繰って啜ろう。
  つけ汁は見た目通り、言わずもがなの魚介系豚骨だが、思い入れも有り、
  一味違い、今流行りの物とは異なる物だと線引きしたい。
  無化調を謳っているのは変わらず、其の所為か、優しい味わいが感じられ、
  在り来たりのあの味の括りの物とは明らかに違うな。
  貼り紙が有るが、化学調味料を入れないと、昆布一枚を使う所、三枚必要で、
  煮干し一キログラムの所、三キログラムが必要で、店としては原価が上がり、
  手間暇が掛かるが、食べ手には身体に優しく、美味しい本物の味だと言う。
  動物系はと言うと、豚骨のみ、豚の頭を一〇〇パーセント使用しており、
  原形が無くなる迄、体力との闘いで煮込み続け、丁寧な灰汁取り作業と、
  火加減調整が難しいと言い、クリーミーで臭味の無い極上スープに成ると言う。
  魚介系は、拳骨を八時間以上煮込み、魚をぎゅうぎゅうに押し込み、
  出汁が出たら急冷保存し、豚の油に魚の香り付けをし、
  此の油でスープに蓋をする事で、香りと旨味を保つと言う製法らしい。
  こうして出来上がったプースーは、懐かしさの贔屓目も有るが、矢張り旨い。
  麺は、店内奥に設えられた、店主の名前を冠した「栗原製麺室」で打たれる。
  鶴ヶ島時代にはもっと荒々しく、極太の印象が有ったが、今は何だか、
  茹で加減も柔らか目で、大人しい感じは否めず、パンチが欲しい所。
  然し、喉越し、通りは良く、スルスルと入って来るのが心地好い。
  さあ、褒めたいのが叉焼だ。
  鶴ヶ島時代の晩年に、此のバラ肉を巻いた物に変わったが、変わらず絶品だ。
  麺の上からつけ汁に移す際、軟らかさで崩れてしまい、箸で持てない程だ。
  ホロッホロのトロントロンで、此れは増しにすれば良かった…。
  此れだけの叉焼は、最近では「ジャンプ」以外で御目に掛かっていない。
  最近は麺を大盛りにして残す不届き物が多いとの事で、麺の量も減った模様。
  小麦粉価格が高騰して、態々、苦労して自家製麺で提供しているのに、
  無料で大盛に出来る上、其れを残されちゃ、堪ったもんじゃないわね。
  学生が多い街だから故の苦労か…。
  此方は確りと全て平らげ、つけ汁も漏れ無く飲み干し、大満足で退店。
  場所も分かったし、高田馬場には用事も無いが、再訪は有りだな。