◆「らぁめん ほりうち」【新橋】
◎「チャーシューざるらぁめん」一一五〇円+「大盛」無料
…今週も、遂に始まってしまった。
昨夜は二十三時前に寝床に潜り込むも、矢張り、一、二時間置きに目が覚め、
悪夢に魘され、同じ夢を何度も見て、全く以って寝た気がせず、
雪隠にも何度も起き、疲労感、絶望感がずっしりと圧し掛かった儘、
最悪な朝を迎え、何とか起きれば、吐き気、嘔吐きに苦しみ、朝から涙ぐむ…。
二日間、休日を取ったとは思えない程の身体の重さ、怠さを抱え、
満員電車に揺られ、今日も池袋へ出向く、相変わらずの暮らし振り。
職場へと歩き乍ら、近付くに連れ、口が渇き、手足が痺れる様な感覚に陥り、
グッと気持ちが沈み込み、震えさえ感じる様な心持ちに成る。
何とか残務を熟し、十三時半に成り、移動を開始する。
時刻はすっかり昼御飯の時間を過ぎているが、此処最近は、ストレスの所為か、
空腹感を感じる事が全く無く、腹の虫すら鳴く事も無くなり、
以前の様に、美味しく味わえる様な気分でも無いが、取り敢えず、
食べないと身体に障るので、食事の時間だからと食べる様にしている有様…。
取り立てて、食べたい物も思い付かないので、一先ず、乗り換えの新橋へ。
新橋に着けば、既に十四時を廻っており、早く済ませなければと言う気分。
彼是と考えるのも億劫なので、五月八日にも御邪魔した、馴染みの此方へ。
時間も時間なので、店内は空席が目立ち、安心して入店し、食券を購入。
食券を提示し、何時もの流れで「大盛りで」と告げてしまう。
大盛りを食べたい気分でもないのだが、無料で大盛りに出来るし、
食べ切る自信は有るので、生来の貧乏性なので、大盛りで御願いする。
冷水を汲み、呷り、出来上がりをヂッと待つ。
厨房内は男性二人体制で、酒井くにお・とおると同じ編成。
一〇分強で、叉焼てんこ盛りのつけ麺の御出座しだ。
いざ、麺を手繰り、つけ汁に浸して、スルッと啜る。
最近はすっかり、以前の様な酸味は薄れ、と言うか、控え目なのか、
将又、味が変わったのか、僕の記憶違い、馬鹿舌なのかは不明だが、
鶏ガラと豚骨をふんだんに使った、昭和時代のあっさり醤油味を謳うだけあり、
滋味深い、何とも言えない優しみの溢れた、じんわりと来る味わいは其の儘。
欲を言えば、もう少し、温度が高いと助かる。
今回は、一味唐辛子の辛味がやや強めに感じられる印象か。
麺はと言うと、其の日の気温や湿度に因って、生地の状態が変わる為、
伸び難い中太の多加水麺を使用し、毎日茹で時間を変えて、
麺の状態にとことん拘って作っていると言う力の入れ様。
厨房内には「中西食品」の麺箱も有り、恐らくは外注なのだろう。
ツルツルとした表面は、喉の通りが良く、スルスルといとも簡単に入って行く。
刻み海苔が纏わり付いて食べ難く、箸を持つ手が随分と疲労するが、
三五〇グラムと言う量を感じさせない、スルッと入る麺。
冷水での〆、水切りも抜かり無く、確りと施されているのも素晴らしい。
叉焼はと言うと、今日のは薄切りの物がやや多目。
赤身の部位が殆どだが、程好い噛み応えと、適度な軟らかさが素晴らしい。
脂身の部位も僅か乍ら有り、プルンとして、コラーゲンたっぷりだ。
具の麺麻と葱が霞む位に、たんまりと入っている。
最後はつけ汁をグイッと飲み干し、重たい身体を動かすポンコツおぢさん…。