続・ROCK‘N’ROLL退屈男

続・ROCK‘N’ROLL退屈男 B面⇒https://twitter.com/RandR_taikutsu

「ラーメン ひかり」【川越】

イメージ 1

◆「ラーメン ひかり」【川越】

 ◎「野菜つけめんチャーシュー」一一三〇円

 …もう、連休なんぞ、不可能な程の繁忙期で、毎日、心身を削られている。
  盆時期に突入し、此れからは朝から晩迄、一日十二時間労働なんて当たり前、
  そんな毎日で、治る病気も治りやしないし、悪化するんじゃなかろうか…。
  せめて、此の暑ささえ無ければ、随分と違うのだろうが、容赦無い暑さだしな。
  昨晩も二十三時前に帰宅し、休日前なので、久し振りに晩酌をし、
  すっかり弱くなったので、焼酎の炭酸割り、ジョッキ三杯で轟沈。
  冷房を消す事さえ忘れて、寝床に行って潰れた様だ…。
  其れを、今朝七時半に起きて気付くと言う愚かしさ。
  でんこさんに怒られてしまうわぃ。
  貴重な休日の朝は、極めて自堕落に、非生産的に暮らす。
  何一つ、行動的な事はしやしない。
  十一時半を廻り、漸く、昼御飯を頂こうと、行動を開始する。
  唯一の休日の今日は、絶対に此方に出掛けようと、其れだけを生き甲斐に、
  土日の過酷な蟹工船乗船生活を乗り切り、船酔いにもめげずに耐えたのだ。
  自動車を走らせ、一路、川越の外れの工業団地へと急行する。
  正午過ぎに到着すれば、辛うじて、駐車場は一台の空きが有り、
  店頭には待ちが二名と、許容範囲内、御の字の状況。
  負けじと券売機で、何時もの様に、肉塊の入ったつけ麺の釦を押っぺす。
  一一三〇円だって良いじゃないか。
  心の豊かさ、満足が買えると思ったら、良い買い物だ。
  程無くして、食券が回収され、庇の下とは言え、炎天下、一〇分程待ち、
  やっとこさっとこ、店内に通され、カウンター席にヨッコイショーイチ。
  厨房内は店主氏と男性店員氏、そして、好感接客で快活な女性店員氏。
  冷水を呷り、ヂッと出来上がりを待つ。
  店内のテレヴィヂョンは、第九十九回全国高等学校野球選手権大会
  開幕戦の最終回の攻防に、彼方此方で客から声が上がる辺り、
  店内のオヤヂ率の高さ、加齢臭の充満度を物語っている…。
  店着から二〇分強、着席からは一〇分強で、破壊力抜群のつけ麺の御出座し。
  七月二十六日以来、二週間振りの対面だが、相も変わらず、凄まじい見栄え。
  決して、空腹でもなく、腹の虫が喚いている状態でもないのだが、いざ挑もう。
  麺を手繰り、つけ汁に浸す余地が無いので、炒め野菜の上に乗せ、
  炒め野菜と一緒に摘み上げ、啜ると言うより、喰らい付く様に頬張る。
  プースーを存分に吸った萌やし、キャベツ、玉葱は、クタッとしつつも、
  黒胡椒の爽やかな辛味を携え、動物系の確りとした出汁を蓄えている。
  口内で迸る旨さが爆発し、思わず悶絶してしまう。
  平打ち麺はモッチリとして、冷水での〆、水切りに抜かりは無く、
  混雑していても、妥協の無い、丁寧な仕事振りが窺える。
  さて、肉塊だ。
  前々回、心身の不調に伴う食欲低下を危惧し、肉塊の乗っていない、
  普通の「野菜つけめん」にした所、物足り無さ、物悲しさを感じ、
  此の野菜つけ麺には、矢張り、肉塊が無いと駄目、其れが大事なんだと、
  改めて痛感し、前回、「野菜つけめんチャーシュー」に戻した経緯が有る。
  今回も又、表面はカリッと焼き目が香ばしく、狐色をしている。
  箸で少しずつ解す様にして、肉塊を崩して頬張れば、肉の繊維を感じられる、
  ホロホロと解れる赤身と、蕩ける旨さの脂身が織り成す絶妙な調和。
  此の数ヶ月、ずっと此の「野菜つけめんチャーシュー」を頂き続け、
  心身の不調も相俟って、些か、食傷気味で、肉塊を回避したが、
  此の肉塊は有って当然、有るのが当たり前で、有り難味を忘れてしまっていて、
  何でもない様な事が幸せだったと、前々回、気付かせて呉れた。
  此の肉塊に救われていたのに、其れに胡坐を掻いてはいけないな。
  終盤は腹がくちくて苦戦したが、其の旨さを噛み締める様にして、
  最後はつけ汁も確りと飲み干し、汗だくで店を後にする。