続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「ラーメン ひかり」【川越】

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◆「ラーメン ひかり」【川越】

 ◎「野菜つけめんチャーシュー」一一三〇円

 …夏真っ盛りの繁忙期に絶賛突入中で、毎日、汗を拭き拭き蟹工船に乗船し、
  暑さのストレスも加わり、心身の不調にも拍車が掛かる勢いだ。
  そんな訳で、今週末の土曜日は人手が足らずに失禁、もとい、出勤予定で、
  其の為、代休を先んじて確保し、御医者にも掛かって置こうと休日に充てる。
  明け方の雨の音で目が覚めてしまい、何だか、熟睡出来なかった…。
  尤も、以前の様に、嫌な仕事の悪夢に魘されて、一、二時間置きに起きる、
  と言う様な事は随分と減ったので、其れだけでも違う。
  八時前に起床し、一〇時の予約を前に家を飛び出す。
  自動車で五分も有れば着く道程だが、こう言う天気の悪い日に限って、
  踏切に三回も引っ掛かり、とことん、運の無さを実感する…。
  簡単な診察を受け、処方箋を貰い、薬物を受け取り、ぶらっと出掛ける。
  時刻は一〇時半過ぎで、帰宅しても、程無くして昼御飯を食べに出るのなら、
  此の儘、時間を潰し乍ら出掛けてから帰ろうと、川越方面を目指す。
  そう、毎度の此方だ。
  開店の十一時半丁度に到着すれば、店主氏が外に出て、客を迎え入れている。
  此方も負けじと、券売機で食券を購入する。
  前回七月三日は、食欲の低下も相俟って、久し振りに肉塊の乗っていない、
  「野菜つけめん」を頂いたものの、肉塊が無いと言う喪失感、寂寥感を覚え、
  此処に肉塊が無いのが淋しいのじゃなくて、此処に肉塊が無いと思う事が淋しい、
  そんな気持ちに陥り、其れが大事だと気付いたので、今回は元通りで…。
  食券を購入し、店内に入り、店主氏に食券を手渡し、カウンター席に腰掛ける。
  冷水をグイッと呷り、やがて巡り来る至福の時を夢見る。
  厨房内は店主氏含め、男性三人体制で、ぴんからトリオと同じ編成。
  野菜を炒める音が響き、聴覚からも期待が高まる。
  そして、店着から二〇分で、ドドンと、視覚にも吃驚な肉塊の御出座しだ。
  ハンバーグの様な肉塊、矢張り、此れを欲していたのだ。
  麺の量に比べ、具の量が多いので、麺は一、二本を手繰り、つけ汁の隙間に、
  捻じ込む様にして浸し、炒め野菜も一緒に摘み上げて頬張る。
  つけ汁は、炒め野菜の旨味も染み出した物で、コッテリとした諄さは無く、
  サラッとしつつも、満足度の高い、至高の味わい。
  炒め野菜は熱熱で冷め難い。
  嗚呼、如何してこうも旨いのか。
  文才が無く、筆舌に尽くし難い旨さだ。
  何から伝えれば良いのか、分からない儘、時は流れて、
  浮かんでは消えて行く、有り触れた言葉だけが…。
  平打ち麺はツルツルし過ぎず、僅かにざらつきも有り、モッチリと弾力も有り、
  冷水での〆、水切りも抜かりが無く、随所に秀逸さが光っている。
  さて、肉塊だ。
  表面はカリッと香ばしく焼き目が付けられ、箸で穿り出すと、中からは解し身、
  肉の繊維がホロホロと崩れ出て、口に入れると、トロンと蕩ける味わい、
  程好い噛み応えも有り、つけ汁を存分に吸い、此れ又、旨味が凝縮されている。
  後半、腹がくちく、些か難儀するも、此の肉塊が無いと駄目だと分かった。
  つけ汁も全て飲み干し、正午には食べ終えて退店する。
  此れだけの肉塊を頂けば、デヴ・ストーリーは必然に遣って来る…。