続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「ラーメンの店 どでん」【北浦和】

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 ◎「油そば(中)」八五〇円

 …金曜日からの四連休も、気付けば早くも三日目。
  とっくに、重苦しい気持ちに支配され、サザエさん症候群を患っている。
  今朝は、昨晩の痛飲の所為で、些か吐き気を催し、ずっと涙目で過ごす。
  ホッピーを発注したは良いものの、ジョッキの四分の三が焼酎と言う、
  致死量を超えた物を三杯呷り、挙句に電氣ブランに迄手を染めちゃ…。
  普段は、非酒清飲料で我慢し、最近では、ホッピーの外だけで酔えそうな位、
  滅法酒には弱くなったのに、あの焼酎に見事に遣られた…。
  八時過ぎに何とか起き出し、風呂に入り、身を清め、全うな人間に戻る。
  ぐだぐだと、極めて自堕落に、非生産的に午前中を過ごしていると、
  瞬く間に昼に迫ろうとしており、昼御飯の心配をしてみる。
  気分は、「ジャンプ」で思い切り、パンチと大蒜の効いたラーメンを啜りたい。
  然し、態々、春日部下り迄出掛け、行列に並んで待つ気力が無い。
  もう、全てに於いて気力が萎え、億劫に成ってしまっているので、
  家から遠く、食べる迄に時間が掛かる店で頂く事は不可能に成ってしまった。
  あんなに好きだったのに、病は怖いな…。
  何とか、もう少し手近で、満足度が得られそうな此方へと照準を絞る。
  若しも大行列なら、「ジャンクガレッジ 北浦和店」へと逃げられるし。
  一路、第二産業道路を南下し、店に着くと、店近くに数人が屯しているが、
  並んでいる感じではなく、今ならば待たずに入店出来ると期待する。
  少し離れた駐車場も空きが有り、奇跡的にすんなり行けそうだ。
  歩いて店に向かえば、何てこったい、先程、屯していた四人組が並んでやがる。
  僅かな隙を突かれ、とんだ失態だ。
  一九八七年の日本シリーズで、秋山幸二の中前打で、辻 発彦に一塁から長駆、
  本塁生還を許した、緩慢な守備を突かれたクロマティの様だ。
  もう、此の喩えは良いか…。
  先ずは店に入り、券売機で食券を購入するが、前回、「ラーメン」を頂き、
  もう、寄る年波には抗えず、随分と苦しい思いをしたので、
  「富士丸」、「マルジ」時代を通して、初めて「油そば」にしてみよう。
  ラーメンはプースーが有る分、量感が重たく感じられるので…。
  釦を押っぺすと、「ブー」と書かれた紙の食券が現れ、此れを店員氏が回収。
  麺の量が三〇〇グラムの「中」、四〇〇グラムの「大」かを選択出来るので、
  大人しく「中」で御願いし、無料の乗せ物も同時に訊かれ、大蒜、脂、
  生玉子の「全部で」と告げ、外で待つ様に促され、件の四人組に接続する。
  若人一人、熟女三人と言う構成で、若人と其の母親と其の仲間達だろうか。
  凡そ、此の手のラーメンには似付かわしくない熟女連中だ。
  一〇分弱で中に通され、其の集団の隣りに席を宛がわれる。
  冷水を汲み、御絞りを取って着席すると、四人組が無料の乗せ物を訊かれている。
  熟女連は如何やら、自重して麺少な目にしている様だが、野菜、脂増しと言う。
  おい、おい、大丈夫かい?
  野菜等、増やす場合は食べ切れる量でと、ちゃんと貼り出されているのだが…。
  其れはさて置き、厨房内は男性二名体制で、星セント・ルイスと同じ編成。
  程無くして、隣のラーメン四杯と同じくして、僕の「油そば」も配膳される。
  熟女三人は初めての様で、キャッキャキャッキャ囂しく、店員氏も苦笑い。
  さて、「油そば」に専念しよう。
  ざっくりと全体を撹拌し、混ざり過ぎない様にするのが好み。
  味が均一化、画一化してしまうと面白味に欠けるので、疎らな方が良い。
  麺を手繰り、初めての「油そば」を啜れば、醤油ダレの塩気も良い塩梅で、
  「ラーメン」で感じるプースーの甘味は当然無く、キリっと引き締まり、
  且つ、脂のギトギト感は有るものの、執拗さを感じさせず、諄くない仕上がり。
  麺は畝りの効いた極太の自家製麺で、脂のテレレが絡まるの何の。
  硬めの茹で上げで、モッチリとした弾力と腰は、此方ならではの物だ。
  勿論、刻んだ大蒜も確りと纏わり付き、身体が大蒜を欲していただけに格別だ。
  滋養強壮に効きそうで、疲労した身体には持って来いだ。
  さて、途中、味付け脂の小皿に麺を浸して、つけ麺風にして頂く。
  更に味が濃くなり、脂っこさも増し、此れは何とも言えない旨さだ。
  血圧が上がったって良いじゃないか、人間だもの。
  一方、生玉子も割り、此れにも麺を浸し、鋤焼き風にして啜る。
  ヅルヅルと音を立て、玉子のコクが円やかさを齎し、角が取れた味わいに変化。
  中々如何して、此れも良いじゃないのさ。
  豚はと言うと、腕肉だろうか、大振りの物が入り、むっちりとした食感で、
  迫力の食べ応えで、蕩ける軟らかさは無いが、肉肉しさは満点だ。
  具は他に、クタクタ加減の茹で野菜、麺麻、葱。
  プースーが無いので、然程苦しく成らずに頂けるのは、初老には助かる。
  件の熟女連だが、ワーキャーワーキャー五月蠅いだけで、麺は減っていない。
  早々に卓上の酢やら辣油を投入して味を変えている有様で、此りゃ駄目だろう。
  こちとらとっとと食べ終え、汗だくで店を出て、駐車場へと歩いて戻る。
  暫くして、自動車を走らせ、再度、店の前を通れば、未だ食べて居たわ。
  回転率の悪化を招く癌なので、再訪されない事を強く御勧めしたい…。