続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「滝野川大勝軒」【池袋】

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◆「滝野川大勝軒」【池袋】

 ◎「ラーメン」八〇〇円

 …今日も今日とて、朝から池袋に出向き、終日内勤業務。
  ずっと中に居っ放しと言うのは、如何も慣れておらず、据わりが悪い。
  張り詰めた様な空気が心地悪く、窓を開け放って叫びたい位。
  実際にそんな事をしたら、直ぐに馘首だろうが…。
  粛々と残務を熟し、今日も出掛ける用事が無いので、昼御飯の為だけに、
  気分転換、息抜きも兼ねて、フラっと外に出る。
  漸く雨も止んだ様で、傘も差さずに原宿、もとい、池袋の街を流離う。
  本来ならば、「ラーメン二郎 池袋東口店」に行きたい、行かねば成らない、
  そんな気持ちだが、如何せん、行って、並んで、食べて、帰るには遠い。
  と言う事で、選択肢がグッと狭まる。
  候補を数えたら片手にさえ余り、不幸せ数えたら両手でも足りない…。
  昨日は「麺場 七人の侍」で、五〇〇グラムのつけ麺を豪快に啜り、
  今日は如何しようかと悩み、昨日定休日だった此方に突撃してみよう。
  前回訪店の二月九日は、酷く寒い、小雪の舞い散る日だった。
  「ひとつ屋根の下」の「小雪」は薬漬けに成ってしまったが…。
  十三時半過ぎに到着し、木戸を開けて中に入れば、空席が有る。
  先ずは券売機で、八ヶ月振りの「ラーメン」の釦をポチっとな。
  促される儘、カウンター席の間に挟まり、食券を手渡し、ヨッコイショーイチ。
  冷水を汲み、出来上がりをヂッと堪えて待つ。
  厨房内は店主氏含め、何時もの三人体制で、スリーアミーゴスと同じ編成。
  相変わらず、店主氏の大きな声が響き渡っている。
  回転も良く、一〇分足らずで大きな丼が店主氏より差し出される。
  ドンと風格が有り、何とも存在感を誇示した、力強い一杯だ。
  先ずは蓮華を手に取り、プースーから啜る。
  表面には油層が構築され、豚脂で蓋がされ、冷め難く熱熱だ。
  一口啜れば、ぶわっと拡がりを見せる、強力な出汁の味わい。
  動物系のパンチの効いたコクと、魚介系の和風の旨味が鬩ぎ合っている。
  「東池袋大勝軒」のプースーは、拳骨、豚足、鶏が基本で、
  其処に挽き肉の旨味と甘味が混ぜ合わされ、更に煮干、鯖節、魚粉を加え、
  魚の風味とコクが確りと活きた豊かな味を創り出すと言う謳い文句。
  此方のプースーは、「本店」よりも遥かに濃厚で濃密だ。
  嗚呼、矢張り、染み入る味わいで、五臓六腑に染み渡るわぃ。
  麺はと言うと、御馴染みの自家製麺で、シコシコした食感が心地好く、
  真っ直ぐとした、高気密の引き締まった麺で、噛む毎に美味しい。
  毎日毎朝、其の日の為だけに作る自家製麺と言い、多加水卵中太麺を謳い、
  艶やかな白色に玉子の黄色が仄かに掛かり、ツルっとした軟らかさの中にも、
  腰が確りとした食感で、塩分を含んでいる鹹水の比重が低いので、
  身体に優しい麺だと言う触れ込みで、だとすれば、心置き無く、盛大に啜ろう。
  具の麺麻はロイクーで、真竹の乾燥麺麻から丁寧に戻しを加え、
  特製のタレで味付けし、完成する迄に三、四日もの日数を掛け、
  確りとした歯応えと濃厚な味に仕上げていると言い、量も多く食べ出は十分。
  叉焼は三枚入る。
  精選した国産の腿肉を使用し、山岸一雄氏が完成させた秘伝のテレレで、
  じっくりと炊き上げて作り、軟らかさを出し乍ら、肉の持つ味わいを、
  最大限に引き出しすと言い、むっちりとして、程好いしっとり感を保っている。
  具は他に海苔、鳴門、葱。
  汗だくで食べ終え、腹回りに脂肪を付着させ、午後の業務に戻る社会不適合者。