…奇しくも、今日を代休消化に充てたので、今日から四連休。
正月も、黄金週間も、盆も休めず、働き詰めだったので、此れ位は良かろう。
業務が軽くなった今しか休めないのだから…。
日がな一日、のんべんだらりんと、極めて自堕落に、非生産的に過ごし、
晩はと言うと、彼方、此方、其方と、関係各所から鮸膠も無く断られたので、
寂しく、以前から再訪したかった「地魚と地銘酒の店 ゆたか」に出掛ける。
然し、満席だからと追い返され、あっと言う間に行き先を失う…。
前回は第三土曜日の定休日と重なり、今回は満席で振られる。
もう、縁が無いと言う事で、次は無いな…。
当ても無くなったので、和食気分を切り替え、此方で洋食と洒落込もう。
◎「サッポロ生ビール」四五〇円
…先客は無く、何時もの柔和な雰囲気の女店員氏にほわっと出迎えられる。
案内された席にヨッコイショーイチし、先ずは麦酒を発注。
昼間に二杯呷ったが、のんべんだらりんと過ごしていたって酔いは醒める。
改めて下地を作ろうと、小洒落た器でプリン体を呷る。
肌理の細かい泡が心地好く、店内に流れるズージャーも相俟ってしおらしくね。
◎「ハガツオのタタキ カルパッチョ仕立て」八九六円
…御薦めが記されたメニューの中から、先ずは魚を頂きたい。
ガスパッチョ、もとい、カルパッチョと言う洋風の刺身が良かろう。
歯鰹と言う、通常の鰹とは違う、「サバ科スズキ目」の魚。
鰹とは異なる味わいで、鰹と鰆の中間の様な感じとでも言おうか。
橄欖油や葡萄醸造酢の味、野菜も加わり、随分と洋風な味わい、見栄えだ。
◎「三陸産カラ付 カキのオーブン焼」六八〇円
…さて、此方と言えば、過去に何度も焼き牡蠣を頂いているので、今回も発注。
以前は「エシャロット風味」と称して、香味野菜が効いた味付けだったが、
今回のは、赤茄子のテレレ、タルタルソース、片口鰮の塩蔵が乗る。
偶には火の入った牡蠣も旨い物で、各種テレレの相性、組み合わせも秀逸。
牡蠣から出たルーシーを残らず啜る。
…こう成ったら、悪酔いして、体質に合わないと知りつつも、葡萄酒に移行だ。
何せ、カクテルにホッピーが無いもので…。
昨年の、自慰、もとい、G七伊勢志摩主要国首脳会議で提供されたと言い、
因みに、赤葡萄酒は「絢」、白葡萄酒は「泉」と言う。
少し悩み、大政「絢」より、「泉」里香の方がパイオツカイデーなので白で…。
繊細で爽やかな香りと、仄かな渋味や酸味が感じられる優しい味わいと言うが、
馬鹿舌には何のこっちゃ分からず、泉 里香の肢体を味わいたい今日此の頃だ。
◎「本マグロ大トロのグリル」一一八八円
…続いては魚の焼き物を発注。
本鮪の大トロを焼いてしまうとは、何とも勿体無く、贅沢な一品だ。
中は半生程度で、其れ程、脂っぽさも感じさせず、無駄な脂は排除している。
民進党議員並みに排除されている…。
味付けは赤茄子と目帚で、皿の上は如何にも伊太利亜っぽい色合いだ。
付け合わせの野菜は薩摩芋、南瓜、茄子、芽花野菜。
◎「大山鶏モモ肉のグリル」九六〇円
…クーニーも行っておきたいわね。
「国産牛サーロインステーキ赤ワインソース」一六八〇円は高嶺の花なので、
手頃な所で、鶏肉に落ち着こう。
然し、此れが又、吃驚する程に香ばしくて旨い。
特に皮目の香ばしさと塩加減と来たら、馬鹿なんじゃないかと思う程に旨い。
正肉はしっとりとして、軟らかさと弾力も兼ね備えて、旨味も十分だ。
付け合わせの野菜は、蕪、じゃが芋、茄子、小さい赤茄子、阿蘭陀雉隠。
◎「魚介類のトマトソース」八八〇円
…さあ、〆はゲッティーだ。
此方の御店主の兄上の「麺屋 六文銭」に伺えば、旨いつけ麺が啜れるが、
麺は太麺で、モチモチ感が実に秀逸で、此の食感は罪深い旨さだ。
心行く迄、存分に堪能し、大人しく帰宅し、明日は何処へ出掛けようか、
独り寂しく考え込む初期高齢者…。