続・ROCK‘N’ROLL退屈男

続・ROCK‘N’ROLL退屈男 B面⇒https://twitter.com/RandR_taikutsu

「ラーメン二郎 池袋東口店」【池袋】

イメージ 1


 ◎「ぶた入りラーメン」八〇〇円

 …火曜日。
  今週も、何とか一週間を勤め終えた、凌いだと言った感じで週末の休日に。
  何と無く、風邪っ引きの岡っ引きの様な症状で、咳と痰が酷い。
  そんな体調を引き摺りつつ、不慣れな仕事は容赦無く僕を凹ませる…。
  此処が駄目、彼処が駄目、此処が違う、彼処が違う、声が違う、歳が違う、
  夢が違う、黒子が違う、御免ね、去年の人と又比べていないが、
  流石に、硝子の中年、ガラスの四十代なので、心はもっきり折れる今日此の頃、
  皆様に於かれましては、如何御過ごしだろうか…。
  さて、話は遡って火曜日。
  此の日も午前中から、駄目出しの連発、けちょんけちょん、糞味噌で、
  僕の豆腐の様な心は、煮過ぎた湯豆腐の様な状態…。
  こんな日は、何か旨い物を鱈腹喰って、一時でも現実逃避したい。
  十四時を前に、そそくさと外に飛び出し、池袋の薄汚れた空気に触れる。
  向かう先は、年明け以降、不運続きの此方。
  初っ端は「ぶた入りラーメン」にも拘わらず、豚が増されておらず、
  一月十七日は「小」を発注したのに、何故か「大」にされる始末。
  新手の、組織包みの嫌がらせか何かかと思う程だが、そう言う憂き目に遭う、
  何かに巻き込まれ、何かが降り掛かる星の下に生まれたのだと諦めている…。
  十四時の五分前に到着すれば、店外に待ちは無く、店内に六人の待ち。
  二分程で店内に入り、券売機で確りと「ぶた入りラーメン」の食券を購入。
  行列に接続し、程無くして、冷水を汲み、蓮華を取り、ヂッと待つ。
  厨房内は前回同様、何時もの助手氏が調理担当、何時もの調理担当氏が助手と、
  てれこに成っており、暫くは、此の形で行くのだろうか。
  そして、六分後に席が空き、入れ替わりでヨッコイショーイチ。
  食券を提示し、麺の硬さを訊かれ、「普通で」と御願いする。
  相変わらず回転は良いが、僕の前が木っ端アベックなので、此の後の回は、
  大いに乱されるだろうが、僕には影響が無いので、御愁傷様…。
  さて、着席から二分、店着から一〇分と言う早業で無料の乗せ物を訊かれる。
  気分的には、ガツンと大蒜を投入したいが、社内に大蒜臭を振り撒いた日にゃ、
  間違い無く馘首だろうから、グッと堪え、「脂で」と告げる。
  三度目の正直で、ちゃんと、豚も入り、大きさも正しく、注文通りに出来上がる。
  長い道程だったナァ…。
  先ずは蓮華を手に取り、プースーから啜ろう。
  今日も今日とて、白濁気味の乳化の進んだ感じの円やかな口当たり。
  思わず、「あ゛~」と心の中で唸ってしまいそうで、此のコクが堪らんな。
  凹んで荒んだ心の隙間を埋めて呉れる、喪黒福造の様にスッと入って来る。
  高名な、敏感な味覚を御持ちのラーメンヲタク、ヂロリアンの方々にとっては、
  不評、批判の的かも知れないが、僕にとっては、頗る旨い、癒しのラーメンだ。
  野菜には卓上の醤油ダレをドレッシング感覚でぶっ掛けて頂く。
  今回はややクタッとした感じに寄っているが、個人的にはもっとクタクタで良い。
  味付け脂も存在感を醸し出しており、プルンとして、濃い味で最高だ。
  麺も矢張り秀逸で、何がそんなに不満で悪く言われるのか、さっぱり分からない。
  嘸かし美食家で、御自分でも同品質のラーメンが作れるのであろう…。
  モッチリと、腰と弾力、張りが有り、啜ると言うより、喰らい付くと言った趣き。
  表面の僅かなざらつきが心地好く、粉の風味を連れて来る。
  噛んで居て愉しい麺である。
  そして、豚はと言うと、残念乍ら、パサつき気味。
  此処最近、余り当たりに恵まれておらず、豚増しにしなくて良いかなと、
  心が揺らいでいるが、如何しても、当たりに期待してしまう…。
  豚肉からヴィタミンB壱を摂取し、疲労回復が見込めれば御の字だ。
  確りと平らげ、重い足取りで午後の業務に戻る初期高齢者…。