◆「塩そば専門店 桑ばら」【池袋】
◎「カレーチーズ油そば」九五〇円
…月曜日。
今週も、やっとこさっとこ、えっちらおっちらで辿り着いた週末の休日。
花粉症の薬物の所為で、日中、矢鱈と眠く、睡魔に襲われそうに成って労働。
晩は晩で、眠いのだが、鼻詰まりで熟睡出来ないと言う負の連鎖に見舞われる。
日がな一日、ずっと怠さが付き纏い、頭も廻らず駄目だ此りゃ。
次行ってみよう、と言う事で、話は遡って月曜日。
随分と昔の事の様に感じられる。
最早、記憶も曖昧だが、恐らく、此の日も普通に、朝から労働していただろう。
十四時を前に、唯一の外出の機会である昼休憩の時間を無駄にはしない。
事前に、此方の「裏そば」を検索し、此奴に決めたとばかりに現場に急行する。
店外の小型の券売機の上の白板を、ちゃんと確認する。
「本日の裏そば! ◎カレーチーズ油そば ¥950」と記されており、
九五〇円の「塩ワンタンそば」の食券を購入すると、何てこったい、
運悪く満席で、屋外でヂッと、席が空くのを只管に待つ。
途中、店主氏が食券回収し、一〇分程で厨房寄りの端の席にヨッコイショーイチ。
冷水を受け取り、右手の厨房内を除けば、手際良く調理が行われている。
此方は提供迄の時間が兎に角、早いのが素晴らしい。
そして、着席から三分強で丼の御出座し。
蠱惑的な佇まいだが、丼が何故か、大山の「中華そば morris」の丼。
何かしらの関係が有るのだろうな。
其れはさて置き、中央のズーチーを中心に、全体をざっくりと大胆に、
混ざり過ぎない様に注意し乍ら撹拌すれば、カレー臭が濛々と立ち上る。
ズーチーが糸を引き始めた頃合いを見計らって、麺を手繰って啜る。
一気にヴワっと、カレーの風味が味覚と嗅覚を劈き、途端に魅せられる。
そして、辛さがじんわりと押し寄せ、口内が一寸した小火騒ぎの様相。
調理工程を覗いて居たら、醤油味のテレレにカレー粉と辣油が結構な量入り、
其れに依って、此の刺激的でパンチの効いた味わいを再現しているのだな。
此の辛さを緩和させて呉れるのが、最後に火炎放射器で炙られていたズーチー。
此れが蕩け、確りと纏わり付き、和らげ、コクを増す。
麺は御馴染みの平打ち麺で、モッチリとした腰と弾力が心地好い。
ツルツルしているが、確りとテレレ、カレー粉、辣油、ズーチーが絡み合う。
具の刻み叉焼は安定の旨さで、味付けも宜しく、肉質も素晴らしい。
味付け玉子は黄身がねっとりとしているが、やや硬めの仕上がりだが濃厚。
具は他に揚げ玉葱、海苔、葱が入り、此れ等がぐちょぐちょに縺れている。
汗だくで平らげ、外に出れば涼しいが、もう、季節は初夏だ。
デヴには辛く厳しい季節が遣って来るな…。