続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「中華そば 青葉」【東池袋】

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 ◎「こだわりつけめん 鴨せいろ風」八八〇円

 …月曜日。
  今週も、何とか凌ぎ、永く険しい一週間を乗り切り、週末に漕ぎ着ける。
  指折り数え乍ら、一日一日を暮らしている様な感じで、果てし無さを感じる。
  一日一日を熟して行けば、週末の御褒美と言う名の休日が待っている、
  そんな気持ちで、着々と年老い、寿命に向けて突き進んでいる感じか…。
  さて、話は遡って月曜日。
  週の初めは如何も重苦しく、月曜日早々、朝の電車で座れないと、
  物凄く絶望的な気分に陥り、況してや、遅延でもすれば、心がぞみぞみする。
  そんな週明けなので、精々、昼御飯は何か旨い物を頂きたいと思ってしまう。
  尤も、其れは毎日思っているのだが…。
  何を頂こうかと思案し、心穏やかに、麗しい此方のラーメンにしようと決め、
  「日光六〇」の地下街へと出掛け、五月一日以来、一ヶ月半振りの此方。
  券売機に対峙すると、貼り紙に、期間限定、且つ、数量限定と言う、
  「こだわりつけめん」が新発売に成ったと謳っている。
  最近は「特製中華そば」が専らだが、俄かに惹かれ、食券を購入してしまう。
  白い暖簾を跳ね上げ、店内に入り、一番奥の席に通され、食券を手渡す。
  冷水を呷り、只管、出来上がりをヂッと待とう。
  厨房内は、他の「青葉」と大きく違い、純国産打線の布陣が嬉しい。
  さて、一〇分程で、盆に乗せられ、通常の「つけめん」とは違う、
  妙に上品で、和風な感じの佇まいのつけ麺が配膳される。
  通常、頼まないと貰えない柚子唐辛子が付いており、御好みで使う様、
  店員氏に指南され、いざ、確と味わう事にしよう。
  麺を手繰り、茶碗蒸しの器の様なつけ汁に浸し、一気に啜り上げる。
  表面は油層がびっちりと構築されており、此れが「鴨せいろ風」たる所以か。
  鴨の風味豊かな味わいが感じられ、此れに「青葉」拘りのプースーと合わさる。
  「青葉」自慢のプースーと言えば、東京ラーメンと九州ラーメン、
  両方の良さを取り入れた物で、東京ラーメンは香り高い和風出汁と、
  九州ラーメンの濃厚なコクを合わせたダブルスープが最大の売りだ。
  九州ラーメンの豚骨、鶏ガラと言った動物系スープから脂を分離し、
  コクだけ残したスープと、其れに負けない様な濃い、鰹節、鯖節、
  煮干しと言った魚系の和風スープを別々に抽出して合わせると言う。
  そして、一般のラーメンの約三倍のゼラチン質が含まれていると言い、
  豚骨、鶏ガラを贅沢に使って実現したと言い、ゼラチン質豊富なスープは、
  濃厚な上、脂分や塩分を控える事が出来、塩分は一般の約三分の二だと言う。
  又、ゼラチン質は、美肌効果などで注目されているコラーゲンと略同じ物で、
  化粧品や食品に使用されているコラーゲンの大半は、豚から抽出した物の為、
  女性を始め、僕の様な美肌を心掛けているおっさんにも御薦めと言う。
  此れに鴨の上品で、深いコクの感じられる味わいが加われば、不味い訳が無い。
  鴨の脂と、挽き肉状の鴨肉が入り、宛ら、鴨蒸籠蕎麦の様な雰囲気も愉しめる。
  麺はと言うと、通常の「つけめん」とは異なり、黒い粒子が見て取れる。
  全粒粉入りの特製麺と言う事で、緩やかな縮れ、啜り心地の良さ、粉の風味と、
  此方も鴨蒸籠蕎麦を意識した、スルスルと入って行き、軽い仕上がり。
  具はと言うと、つけ汁の器は茶碗蒸しの様だが、絶品の叉焼、麺麻、
  味付け玉子半個がぎゅうぎゅうに押し込まれており、ちゃんと入っていて良い。
  此の手の限定麺の場合、通常の具が省かれる事も有るので、嬉しい限り。
  何せ、此方の叉焼を味わいに来たと言っても良い程なので。
  途中、柚子唐辛子を麺に塗し乍ら啜れば、辛味と薫りの良さが加わる。
  此れは、通常の「つけめん」の場合も是非とも頼みたいわね。
  そして、最後は鴨の抽出液たっぷりのつけ汁を飲み干し、心豊かに退店する。