続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「元祖田舎っぺ 北上尾店」【北上尾】

◆「元祖田舎っぺ 北上尾店」【北上尾】

 …生きる希望の三連休も、到頭、遂に、今日で御終い。
  此の先、何を生き甲斐に暮らして行けば良いのか、僕には分からない…。
  昨日は朝九時出立で吹割の滝へ出掛け、帰って来たのは二十一時。
  渋滞に巻き込まれ、予定よりも大幅に遅延し、晩は打ち上げも兼ねて、
  音楽を聴き乍ら呑むも、もう、飲酒すると酷く疲労する身体なので、
  午前零時過ぎには寝床に潜り込んで轟沈し、今朝は八時過ぎに這い出る。
  朝から気が違いそうな暑さで、精神が崩壊しそうに成る。
  午前中の内に食料品の買い出しに出掛け、午後は家でヂッとして居よう。
  何だかんだで昼に成り、御飯は喉の通りが良い物が助かる。
  埼玉県が誇る武蔵野饂飩の名店に、二〇一五年二月八日以来、
  三年五ヶ月半振りに訪店し、金平牛蒡と肉汁饂飩を堪能しよう。

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 ◎「名物きんぴら」二一六円
 …店に到着し、運良く、待たずにすんなりとヨッコイーショーイチ。
  一通り発注し、饂飩が出来上がる迄の間、金平牛蒡を摘むのが通例だが、
  待てど暮らせど来ず、催促するのも億劫なので、饂飩が来た時に言おう。
  冷水を呷り、ヂッと我慢して待つが、周囲の下品な客の振る舞いが癇に障るので、
  目を瞑り、邪念を振り払う様に、無の境地で堪えるしか無い。
  立て膝で饂飩を啜り、食後は喧しく音を立てて爪楊枝を使うちんぴらや、
  自分の餓鬼を汚い日本語で高圧的に遣り込める、非常に柄の悪い父親擬き。
  埼玉県だから仕方無いが、矢張り、外に出ると心がぞみぞみするから駄目だ…。
  二十五分程でやっと、饂飩が配膳され、金平牛蒡が来ていない事を告げる。
  御詫びにと、少し多めに装って呉れた様で、却って申し訳無い。
  極太の牛蒡と人参は、一味唐辛子を纏ってピリ辛で、胡麻油の風味で香ばしい。
  野菜、特に根菜類は滅多に食べないが、此の金平牛蒡だけは別格だ。
  此れを摘みに麦酒を飲るなんてのも素敵だろうな。

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 ◎「肉ねぎ汁(特大盛りうどん)」八六四円
 …金平牛蒡よりも先に配膳されたのが饂飩。
  此方では大抵、「肉ねぎ汁」、俗に言う、肉汁饂飩が専ら。
  数量限定で一押しと言う「なす汁」や、名物と謳う「きのこ汁」、
  鰹出汁の冷たいつけ汁の「冷汁」も良いのだが、結局は「肉ねぎ汁」に落ち着く。
  熊谷地区の四店舗では「塩肉ネギ」も有るのだが、「北上尾店」では取り扱い外。
  饂飩の量は「もり」、「大盛り」、「特大盛り」、「重ね盛り」、「1kg」、
  「2kg」、「3kg」と有るが、「特大盛り」で我慢する。
  「特大盛り」は「もり」の一.五倍の量と言い、「1kg」はと言うと、
  「もり」と「大盛り」を合わせた量と言い、では、「特大盛り」は何瓦?
  丸で、算数の問題の様だが、此れを解いてみよう。
  算数が苦手なので合っているか如何かは分からないが、「もり」は約四四四瓦、
  「大盛り」約五五五瓦、「特大盛り」約六六六瓦、「重ね盛り」約八八八瓦か。
  六六六瓦と言う量は、数字だけ見れば随分と多く感じるが、麺一本一本が太く、
  重さが有るだけなので、量感としてはそんなには無いと言う印象。
  一本を手繰り上げ、つけ汁にドヴンと沈め、一気に啜り上げる。
  小麦粉の美味しさを最大限引き出した、究極の饂飩作りを追求しており、
  打ち立て、出来立てを提供する事が最大の拘りと謳っている。
  生地を仕込み、熟成させ、 一番美味しく食べられる頃合いは、
  ごく短い時間だと言い、水の配合分量を変える事で、四段階に仕込みを分け、
  各時間帯で一番良い状態に熟した生地を延ばして麺を作っていると言う。
  其の拘りに恥じない、粉の風味が感じられ、強烈で強靭な腰が心地好い。
  表面はややザラッとして、太さが不揃いなのが食感を愉しませて呉れる。
  噛むと、口の中であうんあうん言ってしまいそうな程。
  つけ汁は豚バラ肉の旨味と、炒めた葱の香ばしさが染み出して絶品だ。
  豚の脂身の旨味と言うのは、筆舌に尽くし難い物が有るな。
  同量のつけ麺を頂くよりも簡単にぺろっと平らげ、最後は饂飩湯で割らず、
  つけ汁を其の儘に飲み干し、柄の悪い客と同じ空気を吸うのが嫌なので退散…。