…金曜日。
五連休明けに二日労働し、華金を迎え、週末の休日へと向かう。
何だか、久し振りに仕事帰りに、外で一杯飲ろうと言う気分に成り、
大宮駅でぶらり途中下車の旅をし、第一候補に定めたのが、未訪店で宿題店、
鮪を堪能出来る「いろは三世」に向かうも、夏季休暇か、営業しておらず。
当てを無くしたので、ガラッと方向性を変え、刀削麺を頂こうと、
昨年、id190氏を御連れして以来、三度目の訪店。
…二〇時半に到着すれば、生憎、一階は満席の様で、二階席に通される。
テーブル席にヨッコイショーイチし、先ずはルービーを発注。
めっきり、外で呑む事も無くなり、況してや、麦酒を呑む機会も減ったので、
本物の麦酒は何だか貴重で、仕事終わりの身体、五臓六腑に染み渡る。
…さて、先ずはサッと出て来そうな、摘みと成りそうな物を発注。
鶏肉の旨さを実感し、中華人民共和国料理店の物と食べ比べをしてみよう。
皮がプルンとして、ひんやりとした冷たさは有り、旨いは旨いのだが、
矢張り、肉質、軟らかさ、何れを取っても「塩そば専門店 桑ばら」が数段上。
然し、四八〇円で此れだけの量が有れば、費用対効果は良い。
…此方は「絶品!ナスの山椒揚げ(椒塩茄子)」もそうだが、
茄子を使用した料理に定評が有るので、夏なので、冷菜の此れを発注。
茄子はトロットロに軟らかく、蒸かした茄子は変色し勝ちだが、
色も綺麗で、此れは中々、家では真似出来ない。
麻辣味のテレレは、花椒が効き、唐辛子の辛さも控え目で食べ易い。
花椒の舌が痺れる様な辛さを「麻味」、唐辛子の舌が焼ける様な辛さ「辣味」、
此の二つが合わさったのが「麻辣」と言うらしいわぃ。
…ルービーと来れば、ザーギョーだろうと、此れも序に発注。
中の餡は肉が多く、モソモソとして肉肉しい感じ。
寧ろ、野菜の存在感は無く、中からルーシーが溢れると言う型ではない。
中華人民共和国で餃子と言えば水餃子らしいので、焼き餃子は亜流なのか。
矢張り、「ぎょうざの満洲」の方が三割旨いわね。
…酒は麦酒一杯で止し、「ジャスミンハイ」に替えてみる。
さて、中華人民共和国料理で好きなのが此れだ。
「Cook Do」、「丸美屋」で十分なのだが、ちゃんとしたのも頂こう。
色味は橙色と言うより、茶色がかっているが、牡蠣油だろうか。
海老は言わずもがな、ぶりっとした甲殻類の食感が心地好い。
米粒が欲しくなるわね…。
…さて、折角だから、〆てみよう。
太るから止そう、否、既に太っているから仕方無い。
腹が出ていたって良いじゃないか、デヴ人間だもの…。
初めて御邪魔した時に頂いて旨かったので、今回も此れを発注。
プースーはやや澄んでおり、あっさりとした味わいに、結構確りと、
酸味がガツンと感じられ、すっきりとした淡麗系の仕上がり。
仄かに薫る程度で、辛味も抑え目で、酸味との均整も取れている。
中華人民共和国の国家資格「特級麺点師」を持った調理人が作ると言うが、
此の「大宮店」に居るのかは不明だが、ツルツル、モチモチした食感で、
日本で言うと、餺飥、紐革、饂飩、水団の様な感覚すら有る。
葱叉焼も中々で、胡荽の蕺草の様な風味とも相俟って良い。
麦酒一杯、耶悉茗ハイ三杯を頂き、酩酊、プクマンで帰宅する、
豚足の様な手をした駄目なおぢさん…。