続・ROCK‘N’ROLL退屈男

続・ROCK‘N’ROLL退屈男 B面⇒https://twitter.com/RandR_taikutsu

「日本の中華そば 富田」【成田空港】

 イメージ 1
 
 
◆「日本の中華そば 富田」【成田空港】
 
 ◎「半熟味玉濃厚つけ麺」一〇一〇円
 
 …先週木曜日。
  いやはや何とも、先日の「富士らーめん」が最期の更新に成らずに済んだ様だ。
  暫く雲隠れしていたのは、諸般の事情に因り、選りに選って、事も有ろうに、
  布哇に行かざるを得ない事情に成り、今し方、恥ずかし乍ら還って来た次第。
  まあ、半分仕事なので、心身共に大いに疲労した訳で…。
  さて、話は遡って木曜日。
  十四時半迄、至って普通に労働した後、えっちらおっちら新東京国際空港へ。
  第一発着所に十六時五十五分に集合し、点呼やら、脱北、もとい、出国手続き、
  あれや此れやと済ませ、十九時二十五分の出発迄、時間が有るので悪さをしに。
  前日に南へと渡った先発組の同僚の方より、飛行場に「富田」が在る旨、
  密告が有ったので、負けじと同僚を随えて、此方を探して辿り着く。
  言わずもがな、松戸の「中華蕎麦 とみ田」の新形態で、直営店ではない様だ。
  其の昔、松戸に会社が在った時分は、昼御飯にぷらっと出掛けても、
  少し並んで食べても、一時間も掛からずに帰って来られた程だったが、
  其れ以後の飛ぶ鳥を落とす勢いは、言うに及ばず。
  あの往時の味を頂けるならと、喜び勇んで出掛ける。
  先に発注と会計を済ませる形式の様で、国産ではない女中さんに相手して貰う。
  「相手して貰う」と言っても、寝た訳じゃないので悪しからず…。
  会計を済ませ、空いている食卓席にヨッコイショーイチ。
  冷水を呷り、飛行機と言う名の処刑台に乗る前の緊張で渇いた口を湿らせる…。
  一〇分強で、彼方の店員氏が配膳をして呉れ、最期の晩餐が目の前に。
  二〇〇七年六月十八日以来、十一年十一ヶ月振りの「とみ田」のつけ麺。
  綺麗に盛り付けられた麺を手繰り、つけ汁にドヴンと浸して啜る。
  つけ汁は、今と成っては珍しくも何とも無い、最早、食傷気味のあの味わい。
  当時は物珍しさも有り、勿論、此方の味が図抜けていたのは間違い無く、
  豪く感動した憶えが有るが、今は其れ程の感動も無いが、矢張り旨い。
  柚子が微かに薫り、動物系が強めに出ており、粘度は高目。
  拳骨や鶏足等を二〇時間以上煮込み、旨味を全て抽出してスープに溶かし込み、
  煮干しや鯖節等の魚介を合わせ、コクと切れを更に出して旨味を昇華させ、
  パンチの有る飲み口乍らも、柚子等を入れる事で爽やかな風味を演出し、
  酸味、甘味、辛味を完璧な均整で仕上げた、最強の特濃スープと謳う。
  麺は、茶色を帯び、拘り続けた究極の自家製極太麺と言う売り。
  もちっとした食感、つるっとした喉越しで、噛む程に小麦の香りが広がり、
  他店の店主も絶賛する極太麺と、自画自賛する程の自信に満ちた逸品。
  国産小麦を一〇割使用した「とみ田」専用粉「心の味」は、
  日本製粉と研究を重ねて完成した自家商標粉と言う。
  特注粉を使って仕上げた自家製麺は、麺だけを食べても美味しく、
  特濃スープを確りと持ち上げる、唯一無二の究極麺と謳っている。
  具の叉焼は、特筆すべき点こそ無いが、及第点と言って良かろう。
  他には麺麻、海苔、葱が入り、味付け玉子は黄身がねっとりとした物で、
  どぴゅっと飛び出す物ではないが、濃厚さは堪能出来る。
  最後はつけ汁を其の儘、グイっと飲み干し、最期の晩餐を満喫し、
  成田発十九時二十五分、デルタ航空一八〇便に搭乗して機上の人に成る石頭…。