続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「らーめん 元楽」【蔵前】

 
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◆「らーめん 元楽」【蔵前】
 
 ◎「特製元らーめん」六五〇円
 
 …火曜日。
  五月末から風邪っ引きの岡っ引きの症状を発症し、先週末は普通に過ごすも、
  週明けの月曜日の朝、出掛ける前に不意に体温を計測すれば、
  三十六.九度と言う高熱で、数字を見た途端に具合が悪くなる…。
  其れでも、仕事に行かない訳にも行かず、ふらふらの状態で仕事を熟し、
  定時で上がって帰宅し、検温すれば三十七.二度と、更に悪化する始末。
  一晩寝て、何とか三十五.六度迄下がったから良いものの、何だかぐったり…。
  そんな病み上がりの此の日は、独りぼっちで昼休憩。
  此の後は上司との面談と言う試練が有るので、何か精が付きそうな物を頂こう。
  瓦斯欠の状態なので、給油に出掛けよう。
  先月二十三日以来、十二日振りに訪れ、年季の入った木戸を開けて店内へ。
  先ずは券売機で何時も通りの食券を購入し、止まり木にヨッコイショーイチ。
  すっかり「こぶためし®」は我慢出来、寧ろ、腹がくちくて苦しむだろう…。
  例によって、「背脂たっぷりのラーメンですが?」と訊かれるが、
  こちとら、給油に来たので、「大丈夫です」と確りと突っ撥ねる。
  冷水を呷り、病み上がりの身体を癒し、出来上がりをヂッと待つ。
  厨房内は平均年齢は高目の名うての職人と言った風情のおやっさんで、
  今回は三人体制で、アリスと同じ編成。
  チンペイ役のおやっさんが背脂をチャッチャとし、ベーヤン役が配膳。
  まあ、誰がキンちゃん役だったかは不明だが…。
  相変わらず、丼の外側にも背脂が飛び散り、何とも魅惑的。
  先ずは蓮華を手に取り、プースーから啜ろう。
  一口目は何時も薄いと感じるが、底に醤油ダレが沈殿しているからで、
  丼の中程から撹拌する様にして啜れば、ほんのりと甘味が感じられる。
  プースーはロイクーだが、塩っぱいと見せ掛けて、実に芳醇で円やか。
  店内に醤油の薫りが充満しているが、濃い味ではなく、上品さすら漂う。
  コクが有り、香ばしい醤油ダレは切れ味は鋭いが、角の取れた円やかさ。
  豚骨スープには、豚骨の中でも大腿骨である拳骨だけを使用し、
  軟骨部分が多く、膠原質を多く含んでいる為、長く煮込むと車厘状に成り、
  円やかな味になると言い、徹底的に灰汁を取り乍ら、野菜、鶏ガラ等と一緒に、
  三日間煮込み、濃厚なスープを作り出すと言う触れ込み。
  主役とも言うべき背脂は、厳選した物を炒め、下茹でし、手洗いして、
  余分な脂肪や汚れ、灰汁を取り去り、豚骨スープで二時間煮込むと言う。
  麺はと言うと、此方では五種類の麺を使い分けていると言い、
  此の「特製元らーめん」には、中太の真っ直ぐな麺を使用している。
  麺が淡雪の様な背脂を絡め取る様に、確りと纏わり付いて来る。
  具の叉焼は、厳選した豚のバラ肉を使用し、丁寧に一本ずつ筋切りして、
  余分な脂身を削ぎ落とし、一九九五年の創業以来受け継がれて来た秘伝のタレで、
  肉の美味しさを閉じ込めたと謳い、一本二八〇〇円で店内でも販売している程。
  蕩けると言う感じではないが、プースーの熱で戻され、箸で切れる程に軟らかい。
  具は他に、濃い目の味付けが良いロイクーな麺麻、茹で玉子半個、葱。
  最後はプースーを飲み干し、確りと給油する高燃費のポンコツおぢさん…。