◆「らーめん ふくのや 与野店」【与野】
◎「ちゃーしゅーめん(塩)」九七〇円
…昨日。
折角の週末の休日だと言うのに、喉は痛いし、咳や痰も出て呼吸が苦しく、
少し動けば直ぐに疲労し、風邪っ引きの岡っ引きで、熱っぽい気さえして来た。
明日から過酷な労働と言うのに、一週間持つか如何か、雲行きが怪しい。
今日は早く寝ちまおう…。
と言う訳で、話は遡って土曜日。
十一時過ぎに野暮用で外出し、其の儘、昼御飯を済ませて帰ろう。
何と無く、北海道ラーメンの気分だ。
其処で目星を付けたのが、桶川に在った此方が、昨夏から与野に移転したとな。
与野駅東口の交差点の角っこに在るので直ぐに分かり、駐車場が無いので、
駅前の時間貸し駐車場に停め、いざ、店内に入る。
生憎、満席の様で、外で待つ様に促され、五分強でヨッコイショーイチ。
献立表を眺めると、何!?
此方の修業先の「らーめん 風来居」で言う「ホエー豚のとろ肉らーめん」、
「風来居」の修業先の「らーめん 山頭火」で言う「特選とろ肉らーめん」、
此方で言う「限定とろとろちゃーしゅー麺」が献立表から消えている。
嗚呼、目の前が一気に真っ暗闇。
然し、何とか気を取り直し、「ちゃーしゅーめん(塩)」を発注。
冷水を汲んで呷り、真夏の陽気で火照った身体を冷却し乍らヂッと待つ。
厨房内は御店主と、豊乳な女店員氏の二人体制で、メイプル超合金と同じ編成。
安藤なつより遥かに若くて美人だが…。
さてさて、一〇分強で御店主からラーメンが目の前に差し出される。
孰れも好感接客で清々しさが感じられる。
二〇一三年十二月十二日に「加納店」で頂いて以来、五年五ヶ月半振りだが、
「山頭火」→「風来居」→「ふくのや」と言う系譜が分かり易い佇まい。
先ずは蓮華を手に取り、プースーから啜ろう。
動物系の臭味が一切無いプースーは、塩ダレと絶妙に混ざり合い、
芳醇で円やか、滑らかな味わいを醸し出しつつ、大蒜のパンチが効いている。
サラッとして、粘度の低いプースーだが、コクが有るので深味が感じられる。
あっさりしているのだが、さっぱりし過ぎない、淡白過ぎない味わいだ。
芳醇で円やか、滑らかな味わいを醸し出しつつ、大蒜のパンチが効いている。
サラッとして、粘度の低いプースーだが、コクが有るので深味が感じられる。
あっさりしているのだが、さっぱりし過ぎない、淡白過ぎない味わいだ。
「山頭火」では、豚骨、野菜、干魚を夫々に合った温度で煮出した後、
混ぜ合わせて完成させ、最後の一滴迄飲み干せる事を意識している為、
必要以上に塩分を加えていないと言うのが売りだが、其の製法、教えが、
脈々と受け継がれているのだろうと、味からも系譜が確りと確認出来る。
麺は北海道の「小林製麺」の物を使用している様で、中細の縮れの有る麺。
低加水なので、ツルツルし過ぎておらず、啜り心地も好みだ。
余りツルツルしているのも、安っぽく感じられてしまって好きではない。
此の縮れ具合が、プースーの持ち上げを良くしている。
低加水なので、ツルツルし過ぎておらず、啜り心地も好みだ。
余りツルツルしているのも、安っぽく感じられてしまって好きではない。
此の縮れ具合が、プースーの持ち上げを良くしている。
「限定とろとろちゃーしゅー麺」ではないが、叉焼にも期待しよう。
短冊状の物が四切れ程と、バラ肉の物が四切れ入る。
侮っていたが、此れが吃驚する程の出来栄えで、脂身はトロントロンに蕩け、
赤身の部位はしっとりとして、キュッと噛み締めたくなり、解れる食感。
今年一番の叉焼に、まさかと言っては大変失礼だが、此方で出会えるとは。
此れは恐れ入谷の鬼子母神。
おぢさん、「おつまみチャーシュー」を肴に一杯飲りに来たくなっちゃった。
其れは次の御愉しみに取って置いて、其れが叶う日を夢見て生きよう…。
具は他に麺麻、木耳、葱、白胡麻。
最後はプースーを飲み干し、会計を済ませ、「行ってらっしゃいませ」と、
快活に送り出され、又、帰って来ようと誓う駄目なおぢさん…。