続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「富士らーめん」【浅草(つくばエクスプレス)】

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 ◎「つけ麺(中)」八五〇円+「メンマ」二〇〇円
 
 …水曜日。
  今週は苦手な重たい業務も有り、心身共に草臥れ果てる。
  一度で良いから、大門未知子の様に「私、失敗しないので」と言ってみたい。
  僕の場合、「私、失敗しかしないので」と言う自信だけは有る…。
  さて、話は遡って、真ん中もっこり水曜日。
  此の日は運良く、独りぼっちで昼御飯を摂る機会に恵まれる。
  先週に「らーめん 改」は御邪魔しているので、他を当たろう。
  七月十六日以来、三ヶ月振りの御無沙汰の此方へと出掛けよう。
  浅草六区へと歩き出し、十五分で到着し、木戸を開けて店内へ。
  先ずは券売機で食券を購入するが、増税後も価格は据え置きとは有難い。
  何時通りの食券を購入し、冷水を置かれた止まり木にヨッコイショーイチ。
  食券を手渡し、歩いて火照った身体を冷却すべく、冷水をグイッと呷る。
  厨房内は御店主と、印度、巴基斯坦系の男性店員氏の二人体制で、
  パックンマックンと同じ編成で、此の所は此の布陣で落ち着いている。
  一〇分程で配膳されるが、以前は麺麻は麺の上に配置されていたが、
  今回は別皿で提供されるが、洗い物が増えるので、皿を汚さなくても良いのに…。
  其の麺麻をつけ汁へと全て投入したら、麺を手繰って浸して啜ろう。
  つけ汁は御馴染みの魚介豚骨だが、世間に蔓延るあの味わいとは一線を画し、
  粘度は低く、サラッとしているが、確りと豚骨の骨粉と魚粉が詰まっている。
  濃厚過ぎず、かと言って淡白過ぎず、絶妙な塩梅のコクとすっきり感。
  甘味は微糖程度で、酸味は無く、鰹の風味が嗅覚、味覚に訴え掛けて来る。
  今は無き「麺屋武蔵 江戸きん」、浅草の老舗「与ろゐ屋」で修業したと言い、
  其処で培われた手法と、夫々の良い所を取り入れたと言って良かろう。
  そして、細目の麺はと言うと、此れが、噛むとポキポキ、コリコリと音がして、
  強靭な腰と張り、表面の微かなざらつきが心地好く、箸を持つ手が止まらない。
  出入口付近には製麺機が有り、其れで打たれた自家製麺で、長野県は篠ノ井
  柄木田製粉の中華麺用粉「黒獅子」、超強力小麦粉「ちからのめぐみ」を使用。
  「黒獅子」は、力強く弾力の有る麺に仕上がり、癖の有るスープが確り絡み、
  「ちからのめぐみ」は、北海道産「ゆめちから」と長野県産「ハナマンテン」、
  二種の小麦を配合し、ロール製粉で、麩質が超強力小麦の特徴が有ると言う。
  さて、大量の麺麻に取り掛かろう。
  別皿で提供された物は、提供前に鉄鍋で軽く熱が入れられ、香ばしくしてあり、
  最初からつけ汁に沈んでいる物は其の儘で、麺麻で二種類の味が愉しめる。
  太さも有り、ポリポリ、シャキシャキ、ゴリゴリと、様々な歯触り。
  此れを摘みに麦酒を呑みたい衝動に駆られる旨さで、食べても減らない量感。
  刻み叉焼は相変わらず秀逸で、此れも鉄鍋で軽く焼かれてから投入され、
  香ばしさと共に、蕩ける脂身の膠原質の良さが味わえ、此れを増したい…。
  最後はつけ汁を飲み干し、プリン体を存分に摂取し、久し振りの味を堪能する。