続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「ジャンクガレッジ 大宮駅前店」【大宮】

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◆「ジャンクガレッジ 大宮駅前店」【大宮】

 

 ◎「まぜそば玉子あり(大盛)」八八〇円

 

 …土曜日。

  「大宮酒場 もつ焼きエビス参」でホッピー六杯を呷り、肉刺し的な物を堪能し、

  二十二時前に会計を済ませ、「行ってらっしゃい!」と送り出される。

  プロ野球日本選手権シリーズ初戦も負けたので、そろそろ〆に向かおう。

  こうも疲労する毎日なので、大蒜を摂取しないと駄目だと判断。

  と成ると、必然的に此方と言う選択肢しか無い。

  大栄橋を渡って店に到着すれば、何てこったい、店外に一名の待ち。

  店内を覗けば、券売機の前で、後ろに人が待っているのに御構い無しに、

  ああでもない、こうでもないと間誤付く、如何にもな感じの男性二人組。

  グッと感情を押し殺して我慢し、暫くして番が廻り、食券を購入。

  如何言う訳だか、苛々も相俟ってか、気付けば「大盛」の釦を押している…。

  席が空くのを、廊下に立たされた小学生の様にヴォーっと待ち、

  食券が回収され、一〇分程で止まり木にヨッコイショーイチ。

  紙製の洋杯に冷水を注ぎ、酔い醒ましにグイッと呷れば、無料の乗せ物を訊かれる。

  「全増し、脂ダブルで」と御願いし、来たるべき対面の時をヂッと待つ。

  そして、九月十三日以来、三十六日振りの再会を果たす。

  嗚呼、何とも蠱惑的で素敵だ…。

  箸を手に取り、先ずは御決まりの作業に取り掛かる。

  中央の温泉玉子を中心に、全体をざっくりと、味が均一化しては嫌なので、

  ざっと攪拌するのが混ぜ蕎麦の醍醐味でもある。

  鰹節、揚げ大蒜、揚げ玉葱、茹で野菜に加え、無料の乗せ物の「ニンニク」、

  「アブラ」、「チーズ」、「ベビースター」、「エビマヨ」、「辛味」と、

  麺、テレレをぐちゃぐちゃに、ぴちゃぴちゃ、にちにちと卑猥な音を立て乍ら、

  豚はテレレと麺が熱い内に、丼の底に潜り込ませ、其の熱で戻して軟らかくさせる。

  勿論、ズーチーも同様、熱で蕩けさせたら、箸で手繰って啜ろう。

  鰹節の馨しい香りが鼻腔を擽り、初めの内は「エビマヨ」が強めに感じられ、

  ズーチーが蕩けて円やかにさせ、「ベビースター」のカリポリした安っぽい食感、

  大蒜のガツンと来る刺激と辛さが伝わり、此の暴力的な味を身体が待ち望んでいた。

  テレレは秘伝の醤油タレに、要と成る旨味が凝縮されたスープを合わせ、

  麺と混ぜ合わせ、大蒜と黒胡椒の効いた濃厚な後引く味わいと言う触れ込み。

  プースーは拳骨、鶏ガラ、背ガラ、モミジ、香味野菜を八時間丹念に炊き込み、

  旨味だけを凝縮し、ゼラチン質たっぷりのスープに背脂を投入する事で、

  凝縮されたスープにコクと旨味と甘みが加わり、麺との絡みが格段に増し、

  混ぜた瞬間に麺を離さない、パンチの効いたスープと言うのが謳い文句。

  麺は御馴染み、「ニッセーデリカ」の特注麺。

  強靭な腰を持つごわごわした極太麺は、強力粉オーションだけで打たれ、

  強い小麦の風味を持ち乍らも独特の食感を持ち、ジャンクなスープに負けない、

  強靭な歯応えと食べ応えが売りで、畝った縮れ麺はもちもち感が強い。

  喩えるなら、着のみ着の儘、木の実ナナの蕎麦ージュ頭の様とでも言おうか。

  豚はと言うと、前々回は近年稀に見る出来栄えだったが、今回は及第点の塩梅。

  今の「ジャンプ」の御店主が、東大宮本店を立ち上げた当時の味を知るだけに残念。

  大盛りの量を何とか平らげ、テレレを飲み干し、丼を上げ、台を拭き、御馳走様。