続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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平成二〇年弐之席池袋演芸場(一月十九日)

例年であれば一月四日に寄席での初笑いを済ますのだが、今年は正月から笑う気分でもなく、
又、其の為に仕事に没頭しようと、営業日通りに労働していた為、今日が初笑いと相成った。
収容人員が限られている池袋演芸場とあって、会社の方とは一〇時半前に待ち合わせをし、
東武百貨店で鯖の押し寿司等を購入して、寒風吹き荒む中を一時間待って入場した。

●平成二〇年弐之席池袋演芸場(一月十九日)
(昼の部)
 柳家ろべえ:「皮いや」
 古今亭志ん五:「鰻屋」  
 柳家三三:「しの字嫌い」
 笑組:漫才
 柳亭燕路:「幇間腹
 柳家さん八:漫談(五代目柳家小さん
 入船亭扇橋:「鶴」
 近藤志げる:アコーデオン漫談(西条八十
 柳家花緑:漫談(帝国ホテルのレストラン)
 柳家小里ん:「手紙無筆」
 三遊亭小円歌:三味線漫談
 柳家小さん:「浮世床
 桂 文楽:「看板のピン」
 ―仲入り―
 桃月庵白酒:「笊屋」
 鈴々舎馬桜:「極道のバイト達」
 柳家さん喬:「時蕎麦」
 柳貴家小雪:太神楽曲芸(五階茶碗~傘)
 柳家小三治:「野晒し」
(夜の部)
 月の家鏡太:「桃太郎」
 橘家仲蔵:漫談
 ホームラン:漫才
 蝶花楼馬楽:「寄合酒」
 古今亭菊春:「替わり目」
 柳家太夫:「元犬」
 春風亭正朝:「五〇年後の新婚旅行」
 寿獅子(翁家和助、和楽、鏡味仙三郎、仙志郎、仙三、仙花)
 入船亭扇治:「動物園」
 春風亭一朝:「権助芝居」
 古今亭志ん橋:「熊の皮」
 ―仲入り―
 橘家蔵之助:「相撲風景」
 林家種平:「ぼやき酒屋」
 柳亭市馬:「七福神
 柳家権太楼:「代書屋」
 昭和のいる・こいる:漫才
 橘家圓蔵:「火焔太鼓」

 昼席のトリが小三治師だけあって、相当な混み様。
 出囃子が掛かって高座の袖から登場するなり、踵を返して再び引っ込んでしまった。
 何でも、高座に上がる最中に、「あの噺をやろう」と思ったものの、
 其の噺が前に掛かったか如何かを前座に確かめに戻ったと言う。
 毎度の事乍ら、二〇分ばかりゴルフ、ボウリングのマクラを続けた後、
 釣りの噺から徐に入ったのは「野晒し」。
 八五郎が歌い乍ら、妄想を膨らませつつ骨釣りをする段は絶品。
 釣り針を捨てる所まで。
 流石、十八番にしていると言うネタだけあった。
 夜席のトリは圓蔵師。
 此方も得意ネタの「火焔太鼓」。
 所々に散りばめられる新作のギャグや、
 「やっとこでベロ引っ張って、チョキンって切って、リボン作って千疋屋に売っちゃう」等の
 圓蔵語録満載で場内を爆笑の渦に巻き込んだ。
 他にも、さん喬師の「時蕎麦」の蕎麦を旨そうに啜る所作には拍手が起き、
 権太楼師の毎度の「代書屋」にも大爆笑と、今年の初笑いとしては最高の出出しが切れた。
 個人的には、ホームランの漫才に出て来る「さがみ典礼」の左とん平のネタや、
 種平師の「ぼやき酒屋」に散りばめられた小ネタの「モズクス・レーニン主義」がツボ…。