続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「必勝軒」【津田沼】

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◆「必勝軒」【津田沼


 ◎「もりそば 大盛り(3玉)」九〇〇円

 …木曜日。
  世間様は今上天皇の御誕生日を御祝い申し上げている最中、会社は営業日なので、
  肉体的にも限界が来ている身体に鞭打ち、何時もより空いている電車に乗車して津田沼へ。
  十二月に入り、とっくの疾うに精根尽き果て、社会人としての責任感だけで、
  何とか毎日動き、粉骨砕身して労働している様なものだ…。
  況してや此の日は祝日、然も、伴天連正月前日に当たり、発狂しそうな忙しさ。
  遣るべき事が満載で、其れだけで忙殺されそうだ。
  そんな中、へたり込む様に、十三時過ぎに食事をしに、二人して外へ出る。
  すっかり、津田沼に来れば、此方に御邪魔することが定番化、恒例行事の様に成っている。
  「東池袋大勝軒」、「永福町大勝軒」の両店で修行した経歴を持つ店主が営む店。
  此処最近は行列が出来ている事が多く、祝日と言う事も考えたら危険では有るが、
  実際に店に着くと、行列は無く、店内に空きも有り、すんなりと入店出来る。
  此方は日替わりでスープの味が異なる事で有名で、此の日は木曜日。
  平日であれば、「濃厚魚介スープ」の日で、過去に二度頂いているのだが、
  此の日は祝日の為、土曜日・祝日は「オールマイティースープ」と成る。
  此方に土曜日、祝祭日に御邪魔する事は先ず無いので、此ればかりは休日出勤の恩恵を与る…。
  そして、何時もは「ラーメン」を発注するのだが、流石にガッツリと、腹一杯喰い散らかしたい気分で、
  此方に初めて訪れた時と同じく、「もりそば 大盛り(3玉)」を発注する。
  店主は相変わらず、柔和な笑顔と穏やかな語り口で客と接しているが、
  従業員には「しっかりしてね!」と時折喝を入れつつ、丹念にラーメンを作り上げている。
  そして、何時もの様に、カウンター上につけ汁の器が先に差し出され、
  「熱いですよ、本当に熱いですよ」と、リアクション芸人に何かを求める様な、
  思わせ振りな感じで、其れを実際に手に取ると、チンチンに熱い。
  ダチョウ倶楽部だったら、「押すなよ!押すなよ!」と言って、器に手を突っ込んでいるだろう…。
  冗談はさて置き、しっかりとつけ汁と麺の器をテーブルに配置し、食事に取り掛かる。
  此方のスープは、夫々、日替わりで味が異なるが、色はどれも似た色をしている。
  つけ汁は相当に熱いらしく、表面が外気に触れて冷めるに連れ、油膜が張って行き、
  事によると、湯葉掬いが出来るのではないかと言う程…。
  店内に設えられた「麺打室」で打たれた麺を手繰り、其の油膜の張ったつけ汁に投入して啜る。
  此方特有の胡椒の風味が真っ先に感じられるのは別として、動物系の出汁が効いている中に、
  魚介系の風味が適度に感じられると言った均衡で、円やかな味わいがする。
  月曜日、火曜日の「バランススープ」と然したる変わりは無い様に感じられなくも無い。
  「各素材の味を保ち乍ら、御家族で楽しめる味」とし、土曜日、祝日向けの味に仕上げているしている様だ。
  つけ汁は確かに熱熱で、此れならば途中で冷める心配は全く無いのが有り難い。
  久し振りに頂く「もりそば」の麺は、「ラーメン」で頂く時よりもポキポキ感が無く、
  寧ろ、スルスルと入って行く喉越しを大切にしている印象を受ける。
  夫々に麺を変えているのか、茹で時間を変えているのかは不明だ。
  「ラーメン」の時の様なボソボソ感が無い分、いとも簡単に啜れてしまう。
  四五〇グラムなんて容易いもので、つけ汁の味を堪能する暇も無い程にあっと言う間。
  具は何時もの、パサパサの叉焼、麺麻、海苔、鳴門、茹で玉子半個。
  〆は男らしく、スープ割りなんぞせず、黙って原液の儘、ヅヅヅイと飲み干す。
  残すは、金曜日の「魚介強調スープ」のみだ…。

 因みに、他の曜日のスープは…、
 ・月曜日「バランススープ」
 ・火曜日「バランススープ」
 ・水曜日「濃厚鶏豚スープ」
 ・木曜日「濃厚魚介スープ」
 ・金曜日「魚介系強調スープ」