続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「手打うどん 延喜」【南与野】

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◆「手打うどん 延喜」【南与野】

 ◎「本日のセット(きのこ汁うどん、ミニかつ丼)」八〇〇円

 …金曜日。
  此の日も朝から霧雨が降り、週の最終日と言うのに、陰鬱な気分にして呉れる。
  何度も言うが、一〇キログラム以上優に有る鞄を背負い、傘を差すのは本当に苦労。
  両手が塞がった所に、額から汗でも垂れてみて御覧なさいよ。
  汗を拭こうにも、拭けないんだから、全くもう…。
  容易じゃない思いをし乍ら、企業戦士ガンダムの端くれは仕事に出掛けて行く。
  幸い、浦和なので近場だから良いものの、茅ヶ崎とかは最早、旅だから大変…。
  普段は混雑していない乗り合いバスに乗車すれば、立錐の余地も無い位に、
  ゆとり世代の学生が佃煮にする程に乗って来て、少しは気を遣え!
  仕事に入っても、汗は一向に引かないし、寧ろ、噴出するばかりで困る。
  拭えど、拭えど、我が暮らし楽にならざり、ぢっと手を見る…。
  そんな石川啄木気分で仕事に没頭し、する事がてんこ盛りで、気持ちが折れそう。
  賽の河原で石を積んでは崩され、石を積んでは崩されるかの様だ…。
  もっきり折れそうな気持ちを立て直す為、十三時に昼御飯を摂る事にする。
  すっかり、此の近辺に訪れると、此方と決まっている。
  手打ちの武蔵野饂飩と、蠱惑的な丼物が充実しており、腕白中年の心を掴んで放さない。
  店に入り、カウンター席の一番奥のテレヴィヂョンの真ん前の席に腰掛ければ、
  何時もの「ごきげんよう」が点いており、滅多に観られない平日の昼間の番組を観るのは新鮮だ。
  先ずは冷水をゴクゴク、火照った身体を冷却する為に呷り、汗を落ち着かせる。
  そして、何を頂こうかと思案する。
  最近は専ら「本日のセット」ばかりで、今回は「きのこ汁うどん又はそば、ミニかつ丼」としてある。
  カツ丼を頂けるなんて願ったり叶ったりなので、迷わず発注し、勿論、饂飩で御願いする。
  其の間、「ごきげんよう」の賽の目話をぼんやり観たり、運動新聞を読んだりして待つ。
  一〇分強で、腹っ減らしの中年の前に、魅惑的な食事が運ばれて来る。
  先ずは、饂飩から頂こうかしら。
  饂飩を手繰り、つけ汁に潜らせ、ヅヅヅヅヅと啜る。
  つけ汁は僕の好みの濃い口の甘辛い味付けで、武蔵野饂飩はこうでないと困る。
  具は椎茸、占地、榎茸、葱で、肉汁と並んで、武蔵野饂飩の定義とも言うべきつけ汁だ。
  茸の風味が良く、ルーシーを吸った茸は旨い。
  葱のシャキシャキ感や甘味も良い味を醸し出している。
  饂飩はと言えば、群馬県産小麦を胚芽が付いた儘挽いた粉、香川県産小麦粉「讃岐の夢二〇〇〇」、
  濠太剌利産小麦粉の三種類を季節により独自にブレンドした小麦粉を使用し、
  胚芽の栄養と小麦の風味を活かした麺作りに拘っているとの謳い文句。
  しっかりとした腰が効いており、シコシコとした食感が堪らない。
  又、モチモチ、ムッチリした弾力は、正に手打ち饂飩の良さが出ており、饂飩の真髄であろう。
  如何も、病院食の様な歯応えの無い、ベトベトの饂飩と言うのは具合が悪くなりそうだ…。
  さて、もう一方のカツ丼はと言えば、小さ目だが、決して脇役とは呼べない旨さ。
  以前にも頂いた事が有るが、味付けは饂飩のつけ汁を基本とした甘辛で、濃い味が素敵。
  玉子は勿論、半熟で、拘りの豚肉は厚さこそ無いが、カツ丼の旨さを形成するに相応しい、
  程好い赤身の噛み応えと、適度な脂身と其の甘味が備わっていて秀逸だ。
  如何せん、おかずっ喰いではないので、如何しても御飯が先に無くなってしまうのが難点。
  僕の場合、此の御飯御の量であれば、カツ一切れで十分な程、御飯を多目に掻っ込んでしまう。
  そうは言っても、此方へは何度も御邪魔しているので、御飯の量は心得ているので、
  配分良く、自重し乍ら頂き、美味しく平らげる。
  尤も、此の価格で饂飩と丼物の組み合わせが頂けるだけで有り難い。
  〆は勿論、茸汁を一気に飲み干し、汗で失われた塩分を補給する…。

手打うどん 延喜 [ 和食 ] - Yahoo!グルメ

住所: 埼玉県さいたま市桜区上大久保576-1
営業時間、定休日:
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※2011年6月3日時点の情報です。
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