続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「餃子酒場 カノウ」【茅ヶ崎】

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 ◎「食べ放題ランチ」七八〇円

 …やっとこさっとこ金曜日迄漕ぎ着ける。
  今週は火曜日からの稼働だが、一週間の果てし無さ加減と来たら無い。
  如何してこうも、永く感じるのだろうか…。
  言わずもがな、身体はぐったりと疲労し、襤褸雑巾の様な有り様だ。
  最後の力を振り絞り、昨日に続いて早起きをして、南国は茅ヶ崎へ出掛ける。
  此の暑さで、鼻から椰子の木が生えて来そうだ。
  今日も同僚の方々と合流し、四人で仕事を進める。
  目処も立っているので、先が見えずに切羽詰まると言う事が無いだけ気が楽だ。
  十三時に成り、昼休憩を挟む事とする。
  行く先はと言うと、既に決めている。
  独りならば迷う事無く「えぼし麺 菜良」なのだが、昨日同様、そうも行かない。
  昨日御邪魔した「大麦食堂 茅ヶ崎 DEИ」の二階に蠱惑的な店を見付けていた。
  何と、昼時は七八〇円で餃子と唐揚げが食べ放題と言う、此の世の楽園の様な店。
  狭くて急な階段を上がり、二階に在る店にいざ潜入。
  「酒場」と名乗る位なので、夜の居酒屋営業の方が主体の様だが、期待は持てそうだ。
  四人掛けのテーブル席に腰掛け、二枚のメニューを眺める。
  直ぐに女中さんが遣って来て、其の説明をして呉れる。
  一枚目は、件の食べ放題のメニューで、もう一枚はラーメンのメニュー。
  曜日限定で「加納家ラーメン」と称して家系ラーメンを出していると言う。
  女中さんから、複数名で来た場合は、全員がどちらか同じメニューで統一せねばならんと言う。
  何故なら、五八〇円のラーメンを発注した客が、食べ放題を発注した客の餃子やら唐揚げを、
  分け合ってロハで食べる事は罷りならんと言う事からの様だ。
  此の価格設定なので、至極全うな意見だ。
  と言う訳で、少食の方も居るが、損して得取れ、食べ放題メニューを発注する。
  すると、先ず初めに、餃子二種類と唐揚げの初回割り当て分の個数を訊かれる。
  取り敢えず、四人で「焼き餃子」、「茅ヶ崎野菜棒餃子」、唐揚げを各十二個で発注。
  唐揚げはテレレが掛かっている様で、今日はチリマヨソースと言う。
  そして、飲み物は烏龍茶、冷やし珈琲、カレーが飲み放題と言うのも有り難い。
  更に、生野菜、小菜も勝手に取って良いと言う。
  野菜は宗教上の理由で固く禁じられているので一切の興味は無いが、カレーには興味津々だ。
  此の手の飲み物はね。
  御飯を盛り付け、白米の白が見えなくなる程にレーカーをぶっ掛ける。
  福神漬けもたっぷりと添え、席に戻って流し込み始める。
  じっくり、ことこと煮込んだと言うレーカーは、吃驚する様な事は無いが、中々に旨い。
  じゃが芋、人参、肉が固形物として残っており、喉に閊えそうになるが、構わず流し込む。
  同時に唐揚げが遣って来る。
  揚げ立ての其れはテレレがぶっ掛けられており、カリッと香ばしい中に、
  ピリッとした辛味と、マヨネーズのこってりとした円やかさが同居する。
  レーカーの御数として十分に威力を発揮している。
  さてさて、焼き立てのザーギョーも続々と運ばれて来る。
  普通の焼き餃子は酢多目に醤油、「茅ヶ崎野菜の棒餃子」はポン酢で頂く。
  先ずは焼き餃子から頬張れば、手作り感の有る家庭的な味わい乍ら、
  噛めば中から夥しい量の肉汁が溢れ出し、口内を火傷しそうな勢いだ。
  続いては「茅ヶ崎野菜の棒餃子」。
  地元の野菜を使用した料理を売り出している様で、餡には青菜が入っているのだろうか。
  此方も熱熱で、中の餡は野菜多目なのであっさりとしており、普通の焼き餃子よりも旨さを感じる。
  皮は薄いが、パリッと香ばしくも、モチッとした感じが良い。
  其れにしても、此れだけ辛い物、熱い物を呑み喰いしていると暑くなって来る。
  厨房付近は冷房が効いているが、客席は冷房の風を感じず、灼熱地獄の様だ。
  僕の様な高血圧でデヴな人間は、常に冷風が当たっていないと汗が止まらなくなる。
  そうは言っても、二杯目のレーカーを装いに立ち、もりもり食べる駄目中年。
  更に唐揚げ三個、焼き餃子三個、棒餃子二本の追加発注をし、烏龍茶もしこたま飲み、
  腹にきつく巻いた補装具が苦しく、ワイセツ、もとい、ワイシャツの釦が自然と外れてしまう。
  汗を拭いつつ、鱈腹でふらふらに成り乍ら店を出、午後の仕事は暫くは苦しくて動きが鈍る…。
  貧乏人は欲をかいて食べ過ぎるから卑しくて嫌だね。