◆「ジャンクガレッジ 大宮駅前店」【大宮】
◎「ラーメン（並盛）」七〇〇円
…火曜日。
真っ直ぐ家に帰りたくなくて、仕事終わりに大宮駅でぶらり途中下車し、
「立ち飲み日高 大宮すずらん通店」で一頻り、ホッピーに酔い痴れ、
とことん駄目に成り、廃人化した所で、駄目に追い打ちを掛けたくなる。
まあ、駄目に成ると決め込んだ時点で、此方に突撃するのは織り込み済みだが。
「立ち飲み日高」の在るすずらん通りから、脇道を抜けて、
「高島屋」前の大通りに出れば、直ぐに此方に移動出来ちゃう辺りも問題だ…。
さて、千鳥足、前後不覚の状態で店に辿り着けば、空席が有る様だ。
店内に入り、券売機で食券を購入するが、勿論、「ラーメン（並盛）」で。
最早、此方で「豚増し」にすると言うのは暴挙、無駄遣いに近いと察したので。
冷水を汲み、カウンター席に着席し、ぼんやりと出来上がりを待とう。
大蒜を入れられずに、不本意な面も有ったのでね…。
程無くして、無料の乗せ物を訊かれるが、次の日も仕事だと弱気に成るが、
まあ、一晩寝れば良かろうと開き直り、「全増しで」と告げる駄目中年。
ホッピーで確りと駄目に成った証拠だな…。
先週土曜日に「北浦和店」で頂いたばかりで、三日振りの再会だが、
「大宮駅前店」は六月三日以来、一ヶ月振りなので、別物と考えよう。
うん、相変わらずプースーが少ないな。
此れは「まぜそば」なんじゃないかと見紛う程だ。
蓮華を野菜と麺の隙間に捻じ込む様にして、やっと掬う事が出来る。
ホッピーで麻痺した酔っ払った舌でも、ケミカルな味わいは確りと感じる。
煙草を吸わないので、其の辺はちゃんとしている気がする。
生来の馬鹿舌、貧乏舌ではあるが…。
プースーは拳骨、鶏ガラ、背ガラ、モミジ、香味野菜を八時間丹念に炊き込み、
旨味だけを凝縮する為に余分な水分を飛ばし、ゼラチン質が多いトロトロした、
其の凝縮スープに背脂を入れる事で、其の凝縮されたスープにコク、旨味、
甘味を与え、麺との絡みが格段に増し、混ぜた瞬間に麺を離さない、
パンチの効いた濃厚なスープと言う触れ込みだが、今や昔だ…。
卓上の醤油ダレをドレッシング感覚でぶっ掛け、野菜を遣っ付けよう。
背脂がごっそり乗っているのは有難い。
野菜の茹で加減はシャキシャキとクタクタの中間で、此ればかりは良い。
麺は特注の強靭な腰を持つ、ゴワゴワした極太麺で、「ニッセーデリカ」製。
強力粉のオーションだけで打たれた麺は、強い小麦の風味を持ち乍らも、
独特の食感を持つ逸品で、ジャンクなスープに負けない強靭な歯応え、
食べ応えを持つ極太麺と言う売りだが、表面がツルツルし過ぎなのが一寸。
何度も言うが、「浅草開化楼」製の麺のあの頃よもう一度、と言った感じ。
麺には刻み大蒜が絡んで来て、昼間の仇を取った感は有るかしら。
豚はもう、期待もしていないし、却って、無くても良い程。
代わりに味付け玉子を入れて呉れても良いのだが。
白茶けて、豚臭さが出ており、う～ん、評価に値しないかしら。
現「ジャンプ」の御店主氏が取り仕切っていた、良い時代を知っているだけに。
此方は、腹を空かせて、禁断症状の中、素面で御邪魔して頂くと言うよりも、
呑んだ後の〆に、悪さをする為に御邪魔すると言った使い方に成りそうだ…。
