◆「中華そば つし馬」【浅草】
…昨日。
世間様は三連休と浮かれ狂っているが、こちとら、頑張って二連休。
其の初日は、天気も好い様なので、偶には外に出てみよう。
久し振りに、浅草を起点に春の散策と洒落込もう。
上野駅から浅草迄歩き、十一時半に雷門に到着。
相変わらず、車引きの客引きと、中華人民共和国人の多さにはげんなりする…。
気を取り直し、先ずは昼御飯を摂ってしまおう。
目的地は、「博多長浜ラーメン 田中商店」の姉妹店の此方。
煮干しに特化した、青森の中華蕎麦を提供する。
一〇年近く前、浅草演芸場の帰りに寄った覚えが有るが、味はもう失念したので。
店に着けば、十一時半の開店直後で、最初の十七席が埋まった直後の様子。
先に券売機で食券を購入し、行列の最後尾に接続し、十五分程で入店。
◎「瓶ビール」四〇〇円
…先ずは麦酒は欠かせまい。
四〇〇円と言う価格で、どんな麦酒かと思ったら、「アサヒスーパードライ」、
小瓶で、三三四ミリリットルと言う可愛らしい量の物。
水飲みのコップの同じなのは御愛嬌。
手酌でグイッと呑み干せば、ギリギリ午前中と言う背徳な感じと、
歩いて汗ばんだ身体に染み入る様な感覚とで、嗚呼、旨い。
◎「バリ煮干しそば」八〇〇円+「大盛」一二〇円
…ラーメンはと言うと、此方は「中華そば」、「バリ煮干しそば」、「つけ麺」、
三種類のみで、「つけ麺」と迷うも、一日五〇食限定と言う此れで。
断じて、「限定」に惹かれた訳ではなく、「バリ煮干し」に惹かれたので。
麦酒を半分程呑んだ所で、店内に充満した煮干しの匂いの空気を掻き分け、
大陸系の女店員氏が丼を運んで来る。
表面はセメント色に濁っているが、如何やら、表層だけの様だ。
う~ん、此のオイニーを嗅いだだけで痛風を発症しそうな感じだ…。
いざ、先ずは蓮華を手に取り、プースーから啜ろう。
サラサラの粘度の低いプースーは、表層のセメント色の下は、
醤油の色が見え、昔乍らの中華蕎麦と言った趣きが感じられる。
津軽地方の脂の一切入らない、さっぱりした中華蕎麦と言う触れ込みで、
大量の煮干しを濁らせない様に丁寧にスープを取ると言う。
煮干しの風味がガツンと伝わるが、粘度が低い所為か、然程のパンチは無く、
醤油ダレが効いているのか、酸味と塩気が強めに感じられる。
此れは此れで…と言った感じで、御当地ラーメンとして頂いた方が良かろう。
麺はと言うと、札幌の「小林製麺」と言う所の特注麺との事で、
当然だが、本店の「博多長浜ラーメン 田中商店」の麺とは異なる。
因みに、其方は福岡に在る「トリオ製麺」と言う所の物。
さて、此の麺は中細程度の真っ直ぐな物で、ツルっとした加水率は高目で、
茹で加減は長目なのか軟らかく、個人的には、バツっとした食感が好み。
テロンテロンと迄は行かないが、モッチリとはしているが、デロッとしている。
叉焼はバラ肉の物で、プルンプルンで軟らかく、脂身が多目。
赤身の部位も、脂身並みにブルンと軟らかく、変わった食感とでも言おうか。
麺麻は極細で、松崎しげる色をしており、存在感は控え目。
腹を満たし、花粉が飛散する中を散策に向かうポンコツおぢさん…。