◆「煮干中華そば のじじR」【本所吾妻橋】
◎「煮干中華そば NORMAL」七五〇円+「メンマUP」五〇円
…木曜日。
好い加減、此れだけ煮干しを摂取していたら、尿酸値も上昇しているだろう。
一時期、狂った様に麦酒を呷っていた時期でさえ、痛風の基準値、
七.〇瓱/竕は超過せずに堪えたが、煮干しのプリン体含有量は凄まじいしな…。
何でも、一〇〇瓦中、鮟鱇肝は四〇〇瓱に対し、煮干しは七四六瓱と言うから。
まあ、其の御蔭で、心的警告反応が緩和されていると思えば致し方無い。
さて、話は遡って木曜日。
と言う訳で、心の安定の為、此の日も煮干しを摂取しに行こう。
三月五日以来、二十三日振りに遥々、此方を目指して歩き出す。
東京晴空塔方向へとずんずん進み、煮干しの薫りに吸い寄せられる様に到着。
扉を開けて中に入れば、空席も有り、先ずは一安心。
さて、券売機と向き合おう。
前々回は運良く、不定期の「煮干中華そば EX-HARD」に在り付け、
前回は火曜日限定の「HARD(裏)」を狙い撃ちで頂き、今回はと言うと、
そうでなければ、常設の「HARD」にしてみようと意気込んで来たが、
勿論、「手羽白湯Ver.」は有る筈も無く、「HARD」はと言うと、
ぢぇぢぇぢぇ!「✕」が点っている。
矢張り、僕は運が無い様だ…。
止むを得ず、此方の基本と言う「NORMAL」の釦を押し、悔し紛れに、
「メンマUP」の食券も購入し、女中さんに手渡してヨッコイショーイチ。
冷水を汲み、歩いて火照った身体を冷却し、出来上がりをヂッと待つ。
店内は相変わらず、嗅いだだけで痛風に成りそうな煮干しの薫りが充満し、
肺胞の隅々に行き渡らせる様に、此の芳香を一杯に吸い込む。
身体が煮干しの受け入れ準備が万端、整った所で、ラーメンの御出座し。
瀟灑で口が然程広くなく、底の深い丼を受け取り、手元へと下ろす。
「NORMAL」だけあり、色はやや薄目だが、良い茶褐色をしている。
先ずは蓮華を手に取り、プースーから啜ろう。
「EASY」→「NORMAL」→「HARD」の順で煮干し度数が上がるので、
中間らしい味わいで、煮干しは確りと存在感を醸し出しているが、
かと言って、苦味や蘞味は抑え目で、万人受けしそうだが、物足り無さは無い。
此方の基本の味で、丸鶏と豚骨の動物系と、煮干しを主体にした魚介系出汁を、
夫々に抽出し、提供直前に合わせると言う均整の取れたプースー。
サラッとした清湯スープだが、中々如何して、力強さの有る味わいだ。
麺は「菅野製麺所」の物と言い、低加水のモソッとした真っ直ぐな麺。
噛むとバツっと千切れ、矢張り、此の手の麺は大好きだ。
粉の風味も感じられ、ツルツルした麺より好みで、啜り心地も素敵だ。
つけ麺は太麺、ラーメンは細麺が好みかな。
叉焼は何時もより大き目で、バラ肉の煮豚はむっちりとした弾力と食感が良く、
下手をすると豚臭さが出てしまいそうな感じだが、臭味消しで生姜が効いている。
脂身がぷるん、とろんと蕩けて行く。
「メンマUP」にした麺麻は、御馴染み、極太を角切りにした物。
食感はゴリゴリした物、サクサクした物、クニュッとした物と豊富だ。
枕木の様な物も良いが、春の筍を思わせる風味も上品で良い。
具は他に、ショリショリした刻み玉葱と白髪葱。
「1UP(半替え玉)」五〇円、「CONTINUE(追い玉)」二〇〇円、
此れには毎回悩むが、肥えるので我慢し、プースーは確りと飲み干して置く。
今度こそは「HARD」だなと、宿題が出来たので再訪しよう。