◆「ラーメン ひかり」【川越】
◎「野菜つけめんチャーシュー」一一三〇円
…土曜日からの四連休も今日で最終日。
誕生日もあっと言う間に過ぎ去り、別段、目出度い事は何一つ無く、
重苦しいサザエさん症候群だけが圧し掛かり、気分もどんよりとしている。
来週からは新部署に異動と成り、きちんと暦通りに休める様に成るだろうが、
日々の決まった業務が有るので、そう易々と、代休を宛がって病院にも行けない、
其れを危惧して、今の内に、ホスピタって置いた方が良いだろうと出掛ける。
帰宅して、暫し休憩の後、連休最後の昼御飯を摂ろうと思案する。
毎度の選択肢で、「支那そば 心麺」で「白メンマの塩チャーシューメン」か、
「ラーメン ひかり」で「野菜つけめんチャーシュー」か、何とも悩ましい。
決まらない儘に家出をし、自動車に乗り込み、良し、川越に決定。
三〇分程、自動車を走らせ、川越の外れの工業団地に在る此方へ。
駐車場に空きは有り、外の待ち椅子に二人、券売機前に三人、計五人の待ち。
全く以って御の字で、急いで券売機で食券を購入し、最後尾に接続する。
日向は暖かく、夏日の陽射しに汗ばむ程。
一〇分程で男性店員氏が食券の回収に現れ、其れから五分後に店内に通される。
カウンター席にヨッコイショーイチし、冷水を汲み、出来上がりをヂッと待つ。
厨房内は専務氏を含む男性三人体制で、安田大サーカスと同じ編成。
さて、着席から一〇分弱で、麺が先に、後からつけ汁が運ばれて来る。
此れが逆に出て来る店が有るが、プースーが冷めてしまうので、此の方が助かる。
十一月二十四日以来、一ヶ月半振り、今年最初の対面だが、年を跨いでも、
相変わらず、此の見栄えは如何にも迫力満点で、心が豊かに成った気に成る。
麺を一、二本、少なく手繰り、具の隙間を見付けてつけ汁に捻じ込む様に浸す。
麺を多く手繰ってしまうと、浸せないのも勿論だが、炒め野菜、巨大な肉塊と、
余りに具の方が多いので、最後、具が大量に余ってしまわない様にの調整だ。
麺を浸し、同時に炒め野菜も一緒に摘み上げ、此れを一気に頬張る。
う~ん、熱熱の炒め野菜はプースーをたっぷりと吸い、しんなりとして、
又、黒胡椒のヒリリとした爽やかな辛味が印象的で、何度頂いても旨い。
豚骨のプースーだが、こってりし過ぎず、寧ろ、サラッとした仕上がりで、
大量の炒め野菜の旨さが損なわれない、其の旨さが活かされている感じ。
此れが、此方の「つけガンジャ」の様な背脂ビチビチ系だったら合わないだろう。
麺は御馴染みの平打ち麺で、表面はツルツルし過ぎず、僅かにざらつきが有り、
粉の風合い、旨さが感じられ、モチッとした食感が実に心地好い。
炒め野菜と共に、豪快に掻っ込む様に啜れば、文句無しに旨い。
並盛りで二八〇グラムと言うが、具が余りに多いので、寧ろ少なく感じる。
途中から、卓上の卸大蒜をたっぷりと、匙で五杯を投入して頂く。
更にパンチが加わり、より一層、旨さが増幅される。
肉塊はと言うと、徐々に崩し乍ら頂く。
表面はカリッとして、此の焼き目、焼き加減は絶妙で、香ばしさ満点。
肉の繊維がホロホロと、ふさふさと毛羽立っている様な肌理細かさで、
軟らかく、其れで居て、ギュッと噛み締めたくなる食感で、矢張り秀逸。
もう、只の「野菜つけめん」は頂けない身体に染め上げられてしまった…。
具は他に麺麻が入るが、此の炒め野菜、肉塊の前にあっては押され気味。
最後はつけ汁を確りと、全て飲み干し、四連休最後の娯楽を堪能する。