続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「中華そば 麺や食堂」【本厚木】

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◆「中華そば 麺や食堂」【本厚木】

 ◎「味玉そば」八四二円

 …昨日。
  神無月に入り、幾らか凌ぎ易く成り、汗の噴き出す量も減って来たが、
  其れでも、日中は少し動けば汗だくで、焼ける様な陽射しが鬱陶しい。
  先週末は、流刑地での清算業務が有った為、土曜日に出勤をしたので、
  今週は金曜日を代休に充て、病院にも通い、労を労う意味で四連休に。
  今迄、休みたくても休めなかった三年八ヶ月。
  一つ片付いたのだから、少しばかり休んでも罰は当たらないだろう。
  何だか、腰も傷めてしまった様だし…。
  さて、話は遡って昨日。
  此の日は終日BOOK厚木での仕事だが、蟹工船には乗船しないので、
  精神的、肉体的には非常に助かる。
  正午を前に、偶には厚木の街を視察がてら徘徊し、序に昼御飯を摂ろう。
  向かう先は、此処最近の御気に入りの「俺系らーめん 藤本」。
  其の道すがら、「中華そば 麺や食堂」を覗けば、待ちは無く空いている。
  「厚木本丸亭」は、水曜日が定休日の様で閉店ガラガラ。
  そして、目的地の「俺系らーめん 藤本」はと言うと、何てこったい、
  揃いも揃って定休日で閉店ガラガラで、今迄全く気にして居なかった…。
  すっかり行き場を失い、踵を返し、「中華そば 麺や食堂」にしてみよう。
  どうせ、翌木曜日もBOOK厚木なので、何方かは御邪魔する予定だったので。
  店に戻ると、何てこったい、僅かの隙を突いて、三名の待ちが出来ている。
  何たる失態。
  一九八七年の日本シリーズで、秋山幸二の中前打で、辻 発彦に一塁から長駆、
  本塁生還を許した、緩慢な守備を突かれたクロマティの様だ…。
  止むを得ず、行列に接続し、中途半端な暑さの中、ヂッと堪えて待つ。
  五分程で、綺麗な女子店員氏が注文を訊きに来て、「味玉そば」を発注。
  余談だが、此の日はもう一名女子店員氏が居て、二打数二安打だった…。
  閑話休題
  更に五分程で店内に通され、カウンター席にヨッコイショーイチ。
  店内は相変わらず、昭和の駄菓子屋の様な造りで、流れる音楽も七〇年代。
  「虹とスニーカーの頃」が掛かり、おぢさん、嬉しくなっちゃうよ…。
  そして、予め発注が通っていたので、五分弱でラーメンの御出座し。
  毎度乍ら、見栄えが美しく、芸術品と称しても良い程の素晴らしさ。
  枯山水の庭園の玉砂利の砂紋を思わせ、幽玄で優美な佇まいに感服する。
  丼一杯に物語が詰まっているかの様で、映画一本分の満足度が犇めいている。
  先ずは、蓮華を手に取り、プースーから啜ろう。
  煌めくプースーは、目映いばかりだ。
  瀬戸内の「粟田水産」の上煮干しと、特殊製法で仕上げた鰹節を使用し、
  低温温風乾燥で自然の味を閉じ込め、酸化防止剤に天然ヴィタミンEを用いた
  煮干し、高イノシン酸保有する鰹だけを使用し、コクの有る出汁に仕上げた、
  そんな触れ込みがしっくりと来る、上品で、出汁の旨味が漲っている。
  醤油ダレの酸味が感じられるが、切れが有り、後味は爽快だ。
  水は、出汁の味を最大限に引き出す為、一千万分の一と言う極小の濾過機で、
  不純物を極力取り除いた「RO水」と言う物を使用しているとの事。
  醤油は、料亭で使われるヒゲタの「本膳」で、醤油の旨味を表す窒素の数値が、
  通常一.五から一.八位に比べ、「本膳」は二.〇と言う事で、
  出汁に円やかさを加える唯一無二の醤油と本醸造濃口醤油を配合と言う。
  嗚呼、何とも優しい味わいに唸りつつ、立て続けに何口も啜ってしまう。
  香り付けとして、香味油を使用している様で、大和豚で抽出した上質な油で、
  大蒜、生姜、葱をじっくりと炒め、臭味を取り除いた後、黴付け後、
  二年間熟成させて旨味を凝縮した鰹節を加え、風味を閉じ込めていると言う。
  続いては、見るも美しい麺に取り掛かろう。
  小麦粉は北海道産「春よ恋」を主体に、強い腰を付加する為、
  亜米利加合衆国、加奈陀産の「ダークノーザンスプリング種」を配合し、
  添加麩質、酸化防止剤は一切不使用を謳い、身体にも良さげだ。
  製麺機は工場等で使用する大型の機械を使用しており、
  個人店等で所有する機械の圧は通常六寸だが、大型機械であれば、
  八寸の圧を掛ける事が出来、歯応えの有る程好い弾力を生み出せるらしい。
  そんな能書きを謳う麺は、噛むとバツっと、気持ち良い位に千切れる。
  此の食感は素晴らしく、噛む度に愉しく、粉の風味が最大限に味わえる。
  具の叉焼は、鶏と豚の二種類。
  鶏叉焼は、吃驚する程にしっとりとして保湿された上級品。
  胸肉だろうが、パイオツフェチには堪らない…。
  豚叉焼は、赤身が多目で、程好い噛み応えの高座豚で、ホロっと崩れる食感。
  味付け玉子は、箸で持つと黄身の半熟度合いが分かり、噛むと黄身がピュッと、
  桃色映像での汁男優の液体の様に飛び出る程。
  毎度、喩えが下品で申し訳無い…。
  具は他に歯触りの良い麺麻、海苔、葱。
  最後はプースーを漏れ無く飲み干し、口直しの烏龍茶の提供を受け、
  美人女店員氏に会計をして貰い、心豊かに退店するポンコツおぢさん…。