◆「ラーメン ひかり」【川越】
◎「野菜つけめんチャーシュー」一一三〇円
…昨日からの四連休も、もう二日目。
初日の昨日は、朝からの雨で陰鬱な気分に陥り、寝巻きも着替えず、
髭も当たらず、結局、二十四時間の内、十八時間を寝て過ごす廃人の極み…。
こんなに寝たら、実家に居た頃なら、母親から、目ん玉が腐ると罵られたろう。
そんな訳で、昨晩は十八時半に就寝し、今朝は八時過ぎに起き出す。
十三時間半も寝床に居たら、床擦れを起こしそうなものだが…。
今日はちったぁ動こうと、午前中に高血圧の御医者へと掛かる。
薬物の御蔭で、血圧は一二〇台と好調なのだが、不意に、眼科が併設されたので、
眼圧を測定しましょうと、図らずも、眼科迄受診させられ、丸で、
婦女子と御茶だけの話で会いに行ったら、気付けば、変な壺を買わされた様な、
いみじくも、まんまと高額の医療費を掠め取られ、薦め上手にも程が有る。
「ずるい人...大人の手口（やりかた）ね 溜息一つまた催眠（わな）かける」と、
中森明菜の「禁句」の歌詞を心で呟いてみる。
まあ、了承したのだから仕方無いが…。
さて、時刻は十一時半に成ろうとしており、此の儘、昼御飯を摂ってしまおう。
折角、二日振りに外気に触れ、光合成をしたのだから、物は序だ。
と成れば、行く先は、先週土曜日に、駐車場満車で振られた此方へ。
三〇分掛けて到着すれば、時刻は十二時一〇分で、運良く、一台の空き。
占め占めとばかりに、急いで駐車し、券売機で何時もの食券を購入する。
先客は七人で、平日だからか、寅壱と言うか、遣る気ワクワクワークマンが、
大半を占め、因縁を付けられそうな雰囲気に満ち、思わず財布を奥へと仕舞う。
程無くして、毎度の好感接客にも程が有る、きびきび、ちゃきちゃき女店員氏が、
「何時も有難う御座います」と、食券を回収に来て、暫し外で待つ。
続々と後続客が訪れ、疾うに駐車場は満車で、駐車場内、道路で待ちが発生。
先週土曜日に僕が味わった、入りたくても入れず、先客から鼻で嗤われ、蔑まれ、
人権蹂躙された様な、屈辱に満ち溢れた恥辱を存分に味わうが良いさ。
嗚呼、僕は性格、人格が歪み切っているさ…。
十二分程の後、件の女店員氏が「寒い中、御待たせして申し訳有りません」と、
どれだけ清々しい接客なんだよ！と思う位に、店内へと案内して呉れる。
端っこのカウンター席にヨッコイショーイチすれば、既に冷水が用意されている。
厨房内は、専務氏と若手氏の二名で、接客は女店員氏の三人体制。
女店員氏の報連相が徹底されて巧く廻っているからか、着席から一〇分で、
先週頂き損ね、九月十八日以来、約二ヶ月振りの「野菜つけめんチャーシュー」、
見事な迄の肉塊が鎮座坐す、素晴らしいつけ麺が配膳される。
先週土曜日に頂き損ね、踏み躙られた悔しさを晴らす様に、麺を手繰って啜る。
僅かな炒め野菜の無い箇所に捻じ込む様にして、炒め野菜を諸共摘み上げ、
いざ、口内へと頬張れば、何とも言えない、あっさり目の豚骨スープを、
存分にたっぷりと吸った炒め野菜の香ばしさと、刻み叉焼とが織り成す、
一種の幻想的な奇術でも見せられているかの様な、夢心地の中に連れ込まれる。
麺は表面がややザラッとした感じだが、粉の風味が堪能出来る、
平打ちの太麺で、モッチリとした食感が此の上無く心地好い。
麺の量は三〇〇グラムは無い様だが、如何せん、具が多いので此れで十分。
然し、麺が主役なのか、炒め野菜と叉焼が主役なのか分からなくなるが…。
そして、肉団子の様な、巨大な叉焼はと言うと、箸で解し乍ら頂く。
肉塊の核の部分には角材の様な軸と成る刻み叉焼が有るが、其の周りは、
肉の繊維がほろほろと解れる解し肉で固められ、団子状を形成している。
此れでもかと言う位に、此れだけの肉の繊維状の部位を摂っているのだから、
食物繊維を摂っているのと同じ事にして呉れやしないだろうか。
まあ、食物繊維なんぞ摂らなくても、頻尿頻便なので、便秘とは無縁だが…。
途中からは、卓上の卸大蒜をたっぷりと投入して頂く。
業務用の化学的な風味のする物だが、大蒜と言うだけで、元気に成った気がする。
つけ汁の器の底には麺麻が沈み、炒め野菜と肉塊にすっかり追い遣られている。
最後はつけ汁をグイッと飲み干し、台を拭いて御馳走様。
其れにしても何だな。
遣る気ワクワクワークマン系の人は、駐車場が満車だからと言って、
道路に勝手に停めた様で、大型車が通行出来ないと店に通報の電話が有り、
矢張り、そう言う感じに育って来て、今後もそう言う感じで生きて行くのだろう。
せめて、道徳、規則だけはちゃんと遵守した方が良いと思いますよ…。
