◆「うな鐵」【大宮】
◎「うな重(竹)」二二七〇円
…来週火曜日からは新部署に異動と成り、恐らく、毎日の決まった業務が有り、
其れに縛られる事に成り、通院と言えど、易々と代休も取れないだろう事から、
今の内に代休を宛がい、身軽に成って異動が良かろうと、今日は代休消化。
図らずも、代休を宛がって良かったわぃ。
折しも、一昨日辺りから、「*」の調子が頗る悪く、ヂッと座れない程で、
昨日は座りっ放しだったが、仕事中、何度も座り直したり、悶絶したり、
苦悶の表情を浮かべ、来週から、ずっと座りっ放しの仕事で大丈夫かしら…。
何をしても痛い状態で、尾籠な話で恐縮だが、正直、排泄が辛い。
出来る事なら、他の穴から出したい…。
今朝は「*」の痛みで八時に起き出し、午前中は極めて自堕落乍ら悶絶する。
正午に成り、昼御飯は如何しようかと思うも、食べたら出さなきゃいけない…。
そんな事を考えると、躊躇い、二の足を踏んでしまう。
何も食べずに暮らせるなら、何も要らないと言う心持ちだが、そうはいかない。
誕生日も碌に良い物を食べられなかったので、偶には贅沢するか。
寿司も良いが、日本人の心は、矢張り鰻だ。
大宮で鰻と言えば「山家本店」なのだが、昨年七月十七日に初めて御邪魔するも、
如何せん、高級店なので手が出ないので、そう言う時は此方が良い。
比較的安価で、ちゃんとした鰻が頂けるので。
店に到着し、店内に入り、カウンター席にヨッコイショーイチ。
メニューを眺め、残念乍ら、自動車なので麦酒は呑めずにグッと我慢。
麦酒風味炭酸飲料も止し、鰻だけに没頭しよう。
前回、昨年六月十七日は「梅重」を頂いたので、今日は奮発して「竹重」で。
鰻の香ばしい薫りが充満する店内で、ヂッと出来上がりを待つ。
十五分強で、鰻重、御香香、肝吸いが配膳される。
玉手箱の様に蓋を開け、湯気と同時に馨しい芳香がふわっと立ち上る。
見た感じ、一八六〇円の「梅重」と二二七〇円の「竹重」の違いが分からない…。
まあ、気を取り直し、卓上の山椒を振り掛けて頂こう。
箸を入れると、ふっくらと軟らかく、口に入れれば、身悶えする旨さだ。
日本人に生まれて来て良かったと痛感する瞬間でもある。
国産の鰻を蒸してから、炭火で焼き上げ、例え、焼きが若い兄ちゃんでも、
熟練の匠の技なんだと思い込んで頂けば、否応無く旨い。
串打ち三年、裂き八年、焼きは一生と言われる職人の世界だ。
タレは甘からず、辛からず、不味からずで、勿論、旨い。
そして、山椒の風味と言うのは、何と魅惑的なのだろうか。
痺れる位に振り掛けたい所だが、肝心の鰻の味が害われても何ので程々に。
食べてしまえばあっと言う間で、実に儚いが、心が豊かに成った感じだ…。