続・ROCK‘N’ROLL退屈男

続・ROCK‘N’ROLL退屈男 B面⇒https://twitter.com/RandR_taikutsu

「伝説のすた丼屋」【池袋】

イメージ 1

◆「伝説のすた丼屋」【池袋】

 ◎「すたみなライス」六三〇円

 …金曜日。
  此の日は雪の影響を鑑み、何時もより二〇分早い電車で出勤し、
  運良く、国鉄が仕事放棄をせず、通常運転したので、遅延に巻き込まれずに済む。
  まあ、此れが普通なのだが…。
  仕事の方はと言えば、此の日も朝から、日常の通常業務に没頭し、
  駄目を出されない様に、慎重に、何度も見返し、怯え乍ら熟す。
  さて、十四時を前に、雪も止んだ様なので、独り、昼休憩に出る。
  今迄は、外に出る仕事が多かったので、一日中、ずっと屋内に居ると言うのが、
  如何も慣れずに居たが、こう言う荒天の日は、却って助かる。
  何を頂こうかと思いを巡らせ、今週も「豚骨らーめん 博多天神」で五〇〇円で、
  替え玉一玉無料を頂くか、「とんこつラーメン 博多風流」で五八〇円で、
  替え玉二玉無料を頂くか、考えが過るが、折角の華金だとばかりに、
  ガツンと大蒜の効いた物を頂こうと、最近、再評価をしている此方へ。
  此処二週間で三度目の訪店。
  今から一〇年以上前、今の様に、彼方此方に店舗が無かった頃、
  「名物すた丼の店 野猿街道店」、今は無き「東八店」に仕事の帰りの晩御飯、
  合間の昼御飯に出掛け、腕白だったので、頻繁に食べたいと思うも、
  多摩地区にしか無く、随分と稀少価値が有ったが、今と成っては何処にでも在る。
  却って、物珍しさが無くなり、又、腕白加減も落ち着いて来ているので、
  足が遠退いていたが、久し振りに頂いてみると、旨さ再発見と言った感じ。
  此の日も「すたみなライス」にして、付け合わせの千切りの甘藍に、
  「すた丼」のルーシーが染み、橙色のフレンチドレッシングをぶっ掛けて頂く。
  食券を購入し、冷水を汲み、食券を手渡し、席にヨッコイショーイチ。
  直ぐ様、厨房の中からは、中華鍋と御玉杓子の当たる音、油が跳ねる音が聞こえ、
  高火力で一気に仕上げ、素材の旨味を閉じ込める職人技と謳うだけはある。
  五分と掛からず、サッと出来上がって配膳される素早さも魅力的だ。
  さて、卓上の橙色のフレンチドレッシングをなみなみとぶっ掛ける。
  主役の「すた丼」の頭はと言うと、言わずもがなの旨さだ。
  ガツンと、初代から受け継いだと言う秘伝の大蒜醤油ダレが襲い掛かり、
  そして、何とも言えない香ばしさが堪らず、此の世で一番旨いのではないかと、
  思わず唸ってしまう程で、矢張り、僕の腕白さ加減は衰えていない様だ。
  一九七一年に創業者が、国立の「サッポロラーメン」で「スタ丼」を生み、
  其れ以降、四十七年の長きに亙って脈々と受け継がれている歴史を感じる。
  豚肉はホエー豚の薄切りのバラ肉で、脂身に甘味が有り、非常に軟らかく、
  瑞々しさが有り、玉葱ではなく、長葱と言うのが肝で、香ばしさを増して呉れる。
  御飯と一緒に頬張れば、何て素敵な定食なのだろう。
  千切りの甘藍にルーシーが染みてクタッとして、此れも又、旨味が染み込む。
  大学生時分に頂いた、生姜焼きのルーシーが染みた千切りの甘藍に掛かっていた、
  恐らく「キユーピー フレンチドレッシング(赤)」よりは味が劣るのが残念。
  其れにしても、此れは暫く、週に一度は頂いて置きたいな。
  僕の悪い癖、嵌ると飽きる迄、食傷気味に成る迄食べてしまわない様に。
  六三〇円と言うのも、費用対効果は大きい。