…昨日。
待ちに待った待望の週末の休日。
世間様で言う所の七夕と言う行事の様なので、深谷生まれの僕は、
「深谷七夕まつり」に合わせ、帰省する事にする。
正午前に家を出立し、一路、国道十七号線を北上する。
昼御飯は如何しようかと思案し、四月二十一日以来、二ヶ月半振りに、
此方の絶品の「塩チャーシューメン」と「白メンマ」を頂こうと現場に急行する。
◎「ノンアルコールビール」三〇〇円+「おつまみ白メンマ」三〇〇円
…すんなりと駐車場に停められ、店内に入れば、僅かに空きが有る。
着席し、メニューを一応は眺め、発注を済ませてしまおう。
先ずは、前回同様に、麦味の炭酸水と摘みを発注しよう。
今回は豪勢に、「おつまみチャーシュー(肩ロース)」に魅せられ、
「塩チャーシューメン」に入る、憧れの肩ロースの叉焼を摘みで頂いてみよう。
いざ発注すると、ぢぇぢぇぢぇ!何と、品切れと言う…。
と言う事は、「塩チャーシューメン」も発注出来ないではないか!
一瞬、帰ろうかなと思うも、気を取り直し、「おつまみ白メンマ」を発注。
此れは有ると言うので、すんなり注文が通る。
先に、手酌で洋杯に、遣る気の無い麦炭酸水を注ぎ、グイっと呷る。
喉を刺す様な刺激や、コクや切れと言った類の物は感じられない…。
そして、頼みの綱の白麺麻には辣油が掛けられ、此れを箸で摘む。
白出汁で炊いてあり、あっさりしてほんのり甘く、肉厚で美味しい麺麻、
そう謳う通り、此の麺麻に出会って以来、すっかり御執心。
軽くシャッキリとした歯触りで、軟らかくて瑞々しく、珠玉の逸品。
◎「塩ワンタンメン」九五〇円
…さて、一頻り、麦味炭酸水と「白メンマ」を遣っていると、
先に発注して置いた「塩ワンタンメン」が配膳される。
「塩チャーシューメン」だけを頂きに来たが、まさかの肩ロースの叉焼切れ。
失意のずんどこ、もとい、どん底に叩きのめされたが、何とか気を取り直し、
這い上がり、「塩ワンタンメン」で我慢と言っては失礼だが、妥協する…。
先ずは蓮華を手に取り、プースーから啜ろう。
相変わらず澄んだプースーは綺麗で、煌めきさえ感じられる。
ラーメンの鬼・佐野 実氏の「支那そばや」の直系の佇まいだけに美しい。
福島県の銘柄鶏である本宮烏骨鶏で出汁を採っていると言い、
塩ダレは沖縄は粟国島の自然海塩と言う拘りで、其れは旨さに裏打ちされている。
あっさりしているからと言って、薄くて陳腐な味わいに成ると言う事は無く、
ぢんわりと出汁の旨味が浮かび上がって来て、味覚に訴え掛けて来る。
麺はと言うと、店舗裏の「麺工房」で打たれたと思しき自家製麺。
此れ又、小麦の風味がふんわりと感じられる、しなやかで流麗な啜り心地で、
喉越しが良く、スルスル入って行き、絹の様な風合いの麺。
唇と口内に伝わる躍る様な麺の啜り心地が快楽的で、病み付きに成りそうだ。
啜る度に、余りの其の気持ち良さに恍惚としてしまいそうだ…。