続・ROCK‘N’ROLL退屈男

続・ROCK‘N’ROLL退屈男 B面⇒https://twitter.com/RandR_taikutsu

「支那そば 心麺」【北本】

◆「支那そば 心麺」【北本】

 …気分が浮かないとは言え、三連休は三連休。
  然し、其れも無慈悲にも、否応無しに終わろうとしており、何とも残酷だ。
  背中の痛みは相変わらずで、風邪っ引きの岡っ引きの様で、咳が止まらず、
  熟睡出来る筈も無いので、当然、朝は早起き出来ず、九時に漸く這い出る。
  風呂に入って身を清め、午前中は極めて自堕落に、非生産的に過ごす。
  十一時半に成り、昼御飯と買い出しも兼ね、早目に動き出す。
  早く帰って寝ないと、明日からは新聞配達員並みに早起きしないといけないので。
  三連休最後の昼餐に選んだのは、此方の叉焼を頂きたい欲求が此処最近、
  妙に高まっているので、連休中で一番の遠出、北本へと北上してみる。
  十二時十五分に到着すれば、何てこったい、店外に待ちが発生している。
  駐車場には空きが有り、事無きを得たが、店内で名前を記入して外で待つ。
  鉛色の寒空の下、十五分程、ゔるゔると震えて待ち、漸くヨッコイショーイチ。

イメージ 2
 ◎「ノンアルコールビール」三〇〇円+「おつまみ白メンマ」三〇〇円
 …厨房内は何時もは三、四人体制だが、御店主と女性店員氏二人のみと少なく、
  昼時の書き入れ時で、獅子てんや・瀬戸わんや、天手古舞いの忙しさ。
  丼の上げ下げ、会計、受注、待ち客の案内が滞っており、容易じゃ無さげだ。
  今回こそは「おつまみチャーシュー」を頂こうと思ったが、そんな状況に無く、
  何時も通り、麦味の炭酸水に白麺麻を発注し、ラーメン迄の繫ぎにする。
  麦味の何だかもやもやする飲料を手酌で呷り、摘みに麺麻を食む。
  白出汁で炊いてあり、あっさりしてほんのり甘く、肉厚で美味しい麺麻、
  そう謳う通り、シャキシャキと瑞々しく、甘味が有り、すっかりお気に入り。

イメージ 1
 ◎「塩チャーシューメン」一〇五〇円
 …麦味の炭酸水と白麺麻で繫ぐも、今日は如何にも時間を要しそうだ。
  まあ、仕事の忙しさと言うのは致し方無いものなので、ヂッと待とう。
  僕の前に四組八杯程の調理が溜まっていた様で、じっくりと腰を落ち着ける。
  三〇分弱、軈て訪れる至福の時を夢見てヂッと待ち、遂に配膳される。
  前回の昨年七月七日は叉焼が売り切れで、「塩ワンタンメン」で甘んじたので、
  前々回の四月二十一日以来、約一〇ヶ月振りの「塩チャーシューメン」。
  叉焼がでろりと、丸で、夏場に伸び切った爺の貴重品袋の様に寝そべっている。
  俄然色めき立ち、先ずは蓮華を手に取り、プースーから啜ろう。
  すっきりと綺麗に澄んだプースーは、福島県銘柄鶏・本宮烏骨鶏の出汁で、
  塩ダレは沖縄は粟国島の自然海塩と言う拘りで、迸る旨味に舌を撃ち抜かれる。
  優しい味わい、旨味がじんわりと浮かび上がって来て、滋味が満ち溢れている。
  煌めく美しい淡麗スープに魅了される。
  先代が師事したラーメンの鬼・佐野 実氏の教えが確りと受け継がれている。
  麺はと言うと、店舗裏の「麺工房」で打たれたと思しき自家製麺
  此れ又、小麦の風味がふんわりと感じられる、しなやかで流麗な啜り心地で、
  喉越しが良く、スルスル入って行き、絹の様な風合いの麺。
  口内でぷりっと躍るかの様な感覚で、揚げ葱の香ばしさも持ち上げて来る。
  一六五瓦と言う量が、貴重で、啜るのが勿体無く感じられる。
  さて、主役、御目当ての叉焼はと言うと、箸で突けば、いとも簡単に崩れる。
  左側の小さ目の物は、赤身が主体で、口の中でほろっと解れて居なくなる。
  右側の巨大な夏場に伸び切った爺のタマーキン袋の様な大きさの叉焼は、
  茹でタンを思わせる食べ出、食感で、程好く脂身も入り、直ぐに蕩けてしまう。
  丸太の様な叉焼の原木から切り出された叉焼は、煌びやかなプースーを吸い、
  軟らかさを得て、口内の滞在時間も僅かに喉元を転げ落ちて行く。
  途中、残して置いた白麺麻も投入し、温めた状態でも堪能する。
  具は他に、通常の麺麻、小松菜、関東葱。
  最後はプースーを全て飲み干し、会計を済ませ、満足して御馳走様。
  次回は、塩のプースーに、素揚げした富山の白海老が入って海老の風味が薫り、
  白麺麻も標準装備と言う「富山ホワイトチャーシューメン」に初挑戦も良かろう。