続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「蕎麦きり とも吉」【深谷】

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 ◎「穴子天盛りそば」一二八〇円

 …今週末は折しも七夕と言う風物詩が有る様なので、実家の深谷に帰り、
  「深谷七夕まつり」の雰囲気を味わおうと、昨日から帰省。
  昼過ぎに到着し、1日中山道、もとい、旧中山道に足を踏み入れると、
  昔と比べたら随分と寂れ、小ぢんまりとした規模に成ったとは言え、
  五月蠅い餓鬼の多さに辟易として、十五分程で嫌に成り、実家へ帰る…。
  もう、人混みは心がぞみぞみしたり、馬鹿の多さにストレスが溜まるので駄目だ。
  昨晩は実家で晩御飯、晩酌をし、近所の妹家族の家に厄介に成り、
  夕方から通夜に参列せねば成らず、昼過ぎには出たい為、其の前に昼御飯。
  父親は泊まり掛けで留守の為、母親と、九十二に成る祖父と蕎麦屋へ。
  亡くなった祖母が好きで、しょっちゅう出前を取っていた「正田庵」に行くも、
  生憎の臨時休業の様で、相変わらず、僕の運の無さを露呈する…。
  仕方無く、第二候補が有ると言うので、母親の指示で此方に向かう。
  当然、僕は初訪店。
  テーブル席が運良く空いており、祖父が段差に蹴躓いたりし乍ら、
  やっとこさっとこヨッコイショーイチし、メニューを眺める。
  此の蒸し暑さなので、普通に「もりそば」で十分なのだが、折角なので、
  気紛れで穴子の天麩羅が付いた此れを発注してみる。
  冷たい蕎麦茶を啜り、出来上がりをヂッと待つ。
  先に小鉢が出され、鴨肉の薄切り、厚焼き玉子、胡瓜の御香香が一切れずつ入る。
  何れも味が宜しく、隣席では、「牛肉のたたき」を摘みに一杯飲る客を、
  羨望の眼差しで眺めつつ、出来上がりをヂッと待つ。
  そして、天麩羅が登場し、先に手を付けずに待ち、数分で蕎麦も揃う。
  ひんやりと冷たい、小洒落た皿に盛り付けられた蕎麦は、正に上品だ。
  蕎麦つゆを蕎麦猪口に注ぎ、薬味の葱と山葵を入れ、蕎麦を手繰って啜る。
  祖父が発注した、土日限定と言う十割蕎麦の説明で、戸隠産との事だったが、
  此の二八蕎麦の場合もそうなのだろうか。
  冷水でキリっと〆られ、するするっと入って来た口当たりは冷涼な感じで、
  腰も確りと効いており、細切りなので喉越しも心地好い。
  蕎麦つゆは甘からず、辛からず、旨からずと言うダチョウ倶楽部には成らず、
  甘辛の均整が取れ、出汁がきちんと感じ取れる味わいで好印象。
  天麩羅はと言うと、衣はサクッと言うより、カリッと言う歯触りで、
  軽い揚がりなので、重たさや諄さは無くて食べ易い。
  穴子は身が引き締まって居乍らも、ふわっとした軟らかさも感じられる。
  他には人参、甘唐辛子、茄子が付き、単品の天麩羅には、鱧や細魚、
  珍しい椎茸「八色天恵菇」なんてのも有り、近所だったら歩きで来て、
  牛肉の叩き、厚焼き玉子、天麩羅を摘みにパイイチ飲りたくなってしまうわね。
  ぺろりと蕎麦をあっと言う間に平らげ、最後は蕎麦湯で〆て退店。