◆「ＪＩＮＢＥＥ」【山梨市】
◎「牛肉の煮込みスパグラ（トマト）」一三五〇円
…昨日。
三連休と雖も、取り立てて何の用事も無く、下手をしたら、三日間、
ずっと寝て終わりそうなので、意を決して、遠出してみる事にする。
向かう先は、数少ない趣味である「ケータイ国盗り合戦」の「夏の陣」、
普通に首都圏中央連絡自動車道、中央自動車道で行っては面白くないので、
秩父を経由して、大滝を抜け、雁坂トンネル有料道路で現地入りする。
日高市久保交差点を通過したのは一〇時で、初っ端から出足を挫かれる。
其の後は順調で、国道一四〇号「雁坂みち」に入ってからは、景色も良く、
緑が目に心地好く、山間を快調に走行し、十二時半には山梨市内へ下りて来る。
さて、胸焼けは幾らか快方に向かっているので、昼御飯を摂ろう。
南瓜が入るのは有り得ず、食べないので、他の物にする。
万力公園前に在る、洋食の献立が豊富な此方に決定する。
十三時に到着し、数分待ち、直ぐにヨッコイショーイチしたのも束の間、
糞餓鬼や、躾の出来ない馬鹿親が多く、店内はとんでもなく囂しい。
一瞬、其の儘、帰ろうかと思ったが、空腹なのでグッと堪える…。
献立表と睨めっこし、カレー、肉料理、揚げ物、オムライス、丼物、
ドリア、タングラ、洋風雑炊、ゲッティーと多種多様で何とも悩ましい。
すると、献立表の右下に「スパグラ」なる項目を発見する。
恐らく、タングラとゲッティーを合わせた物で、其れだけでも五種類も有る。
其の中から、「牛肉の煮込みスパグラ」に決め、何でも味付けのテレレを、
「トマト」、「カレー」、「トマトカレー」から選択出来、「トマト」で発注。
混雑と人手不足で提供に時間が掛かるとの事で、ヂッと忍耐の時間が始まる。
糞餓鬼が広い店内を走り回り、馬鹿親は其れを注意する気遣いは丸で無い。
動物園の様な金切り声が彼方此方、四方八方からして、心的警告反応も最高潮。
立ち上がり、五月蠅い方向を一瞥すると一瞬は静かに成るが、所詮は動物、
畜生なので、人間の気持ちは通じず、直ぐに元の馬鹿騒ぎに戻る…。
餓鬼を拵える行為だけが好きで、出来たら後はほったらかしで迷惑千万。
こう成ると、目を瞑り、何も考えず、ヂッと無の境地に成るより他無い。
苛々を我慢し、キリキリと胃に穴が開きそうなのを堪えていると、やっと配膳。
其れを見ると、周りの喧騒が気に成らない程、瞬間、時間が止まる。
何だ！？此のカイデーな食べ物は！
丸で、「ペヤングソースやきそば超超超大盛ＧＩＧＡＭＡＸ」位の大きさ。
事前に良く調査しなかったのが悪いが、量が多い事で有名らしい…。
此れは意外な展開に成ったぞと、肉刺しを手に取り、いざ頂こう。
端っこのズーチーの無い箇所から中を探りを入れてみると、中からは、
蕃茄味のルーシー多目のゲッティーが顔を出し、此れを啜る。
猫舌泣かせの熱熱で、蕃茄の酸味が程好く感じられ、味付けはさっぱり目。
此れならば行けるかなと安心していると、出るわ出るわ、次から次へと、
軟らかく煮込まれた牛肉の塊が、ゴロンゴロン入っている。
此れは嬉しい限りだが、此の全体量からしたら怯んでしまう…。
脂身の部位はとろとろ、赤身の部位は解れる軟らかさで秀逸。
ズーチーは焦げ目が香ばしく、ゲッティーと絡めると丁度良い塩梅。
具は他に玉葱、湿地が入り、其の量も結構なもの。
汗だくで、周りの糞餓鬼を気にする余裕も無く、一心不乱に頬張る。
胸焼け症状が続いている食道に、より一層の損傷を負わせるかの如く…。
何とか平らげた頃には十四時で、糞餓鬼と馬鹿親の数も減っている。
味が良く、費用対効果も抜群なだけに、周囲の囂しさだけが残念。
折角の旨い料理が台無しに成るので、「サイゼリヤ」にでも行けば良いのに…。
～御負け～
昇仙峡の仙娥滝。
武田神社。
とんでもない渋滞に巻き込まれ、家に着いたのは二十三時半…。
あれは高速道路ではなく、低速道路だ。
