続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「スパゲッティスタンド カルボ」【浅草】

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 ◎「カルボ(小)」六五〇円

 …今週も遂に、到頭、無慈悲にも、何の断りも無く始まってしまう。
  朝から土砂降りと来りゃ、否が応でも憂鬱に成ると言うものだ。
  せめて、電車だけは遅延しないで呉れと祈り乍ら、電車を乗り継いでの痛勤
  相変わらず、朝から疲労し、仕事前から草臥れてしまう。
  午前中は残務を熟し、回復訓練をし乍ら、社会復帰を目指す。
  十三時を廻り、外は雨も止んで晴れ出した様なので、昼休憩に出よう。
  例によって、浅草界隈に出向かないと、食事に在り付くのは困難なので、
  てくてくと、サンダーボルトゲートを目指して歩き出す。
  特に当てを絞った訳ではないが、何と無く歩いている内に、浅草六区周辺へ。
  先週の「自家製麺 伊藤」の前を通れば、名店にも拘わらず客は無し。
  一瞬、其の儘、入ろうかとも思うも、其の先に在る宿題店を片付けよう。
  今は無き「麺屋武蔵 江戸きん」、浅草の老舗「与ろゐ屋」で修業したと言う、
  「富士らーめん」へと辿り着けば、何てこったい、閉店ガラガラ…。
  調べてみると、不定休と成っているが、選りに選って、其の日に当たるかね。
  我乍ら、相変わらずの凄まじい迄の運の無さに、僕笑っちゃいます
  風見しんごも吃驚だわ…。
  さて、気を取り直し、気が向いたら御邪魔してみようと思っていた此方へ。
  ラーメンも良いが、偶にはゲッティーも良かろう。
  千束に在る「スパゲッティストア カルボ」の二号店で、雷門通り沿いに在る。
  引き戸を開けて中に入れば、外は中華人民共和国人が佃煮にする程居るが、
  店内に客の姿は無く、先ずは券売機で食券を購入する。
  此方は店名の通り、ボラギノール、もとい、カルボナーラの「カルボ」、
  ナポリタンの「ナポリ」、ミートソースの「ミート」、醤油の「ミカド」の四種。
  初めてなので無難に「カルボ」にしようと、グッと堪えて「小」の釦を押っぺす。
  食券を女中さんに手渡し、選び放題の止まり木にヨッコイショーイチ。
  生まれて此の方、ボラギノール、もとい、カルボナーラと言う物に余り縁が無く、
  頂いた回数を数えたら片手にさえ余り、不幸せ数えたら両手でも足りない…。
  厨房内からは揚げ鍋を振る音が聞こえ、期待にAカップの胸が高鳴る。
  冷水を呷ってヂッと待っていると、五分強で配膳される。
  おおっ、馴染みが薄いが、ロイシーなゲッティーだ。
  「小」で麺の量は二〇〇瓦と言い、今の僕には此の位が丁度良いのだろうな。
  さて、箸を手に取り、手繰って啜ろう。
  世間様は、此の様なゲッティーを「ロメスパ」と、気取った事を言うらしい。
  路面スパゲッティ、立ち喰い蕎麦の「路傍の麺」を略して路麺スパゲッティとか。
  そんな俗っぽい、世間に迎合する様な言い方は嫌いなので、ゲッティーで良い。
  「焼きスパゲッティ」を謳う様に、茹で置きした太麺を炒めるのが特徴で、
  もちもちとした食感と、香ばしい風味が印象的で、カリッとした箇所も有る。
  生凝乳、玉子を使用するだけあり、円やかな味わいと滑らかな口当たり。
  倍根の風味と、黒胡椒の爽やかな辛味、僅かに入る玉葱の食感も良い。
  そして、卓上にはチーズ麺麭粉が置かれており、其れを振り掛けて頬張る。
  「粉チーズ」は五〇円と課金されるので、此れで我慢するも、サクサクして、
  ズーチーの風味も微かに感じられ、香ばしさが増して宜しい。
  立ち喰い蕎麦感覚でふらっと入り、サッと食べて出られるゲッティー屋、
  此れは月給取りには有り難く、重宝するので、此方も再訪決定一覧表入り。