続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「環七土佐っ子ラーメン」【池袋】

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◆「環七土佐っ子ラーメン」【池袋】

 ◎「土佐っ子チャーシューメン 」九〇〇円

 …昨晩。
  賀正。
  と言う事で、十二月二十九日からの九連休も、如何言う訳だか、何の因果か、
  遂に、到頭、今日で終焉を迎えると言う、由々しき事態に気を病んでいる。
  史上最大級のサザエさん症候群で、元日辺りから、寝込みそうな気分…。
  最終日、絶望と言う名の今日は、明日からの一週間が、取り敢えず、
  何事も無く、平穏無事に過ぎ去る事だけを、小さく蹲り、すんすん泣き乍ら、
  祈る事だけに専念したく、他の余計な事に気力、体力を奪われたくない。
  下手をすると、そろそろ、就寝の準備に入ろうかと言う勢い…。
  一月七日、誕生日をこんなにも迎えたくないと思った事は無い。
  さて、話は遡って昨晩。
  てっきり、新年会は一月四日だと思い込んでいた為、昨晩は別件バウアーで、
  会合を入れてしまっており、又しても二重予約と成ってしまった為、
  一件済ませてから、二〇時半過ぎに池袋に到着し、合流する。
  もう、すっかり呑めなく成ったので、ホッピー四杯で打ち止め。
  二十三時に御開きと相成り、ペー氏と二人して、酔った勢いで〆ようと、
  「らーめん大 池袋店」へと向かうも、目の前で金属製巻き上げ式扉が閉まり、
  閉店ガラガラと成り、松の内は早仕舞いなのか、直ぐに行く当てを失くす。
  仕方無く、万止むを得ず解散し、独り、池袋駅北口周辺を彷徨う。
  最早、選択肢は多くなく、「天下一品」か「熊本ラーメン 桂花」程。
  不意に、新年会の席で話題に上った、昔懐かしい此方が浮かび、流石に、
  年老いて随分と食べられなく成って来ているので、呑んだ後の〆に、
  背脂ヴィッチヴィチの此のラーメンは厳しいなと思いつつも、気付けば入店。
  カウンター席にヨッコイショーイチし、献立表をまじまじと眺める。
  普通に「土佐っ子ラーメン」にして置けば良いものを、如何言う訳だか、
  「土佐っ子チャーシューメン 」を発注してしまい、今年も相変わらず、
  堪え性の無さは改善される筈も無く、駄目人間驀地の様だ…。
  御絞りで手を拭き、冷水を呷って酔いを醒まし、出来上がりをヂッと待つ。
  厨房内は男性三人体制で、ななめ45°と同じ編成。
  そして、一〇分程で、大量の背脂が降り注いだ、昔憧れたラーメンの御出座し。
  普通の感覚では、此の背脂の量は、呑んだ後に頂くラーメンではないわね…。
  さて、先ずは蓮華を手に取り、プースー、もとい、背脂から啜ろう。
  背脂の甘味が強く感じられ、其の下から、醤油ダレの効いたプースーが現れ、
  仄かな大蒜の風味も感じつつ、濃厚で奥深いと謳う味わいを堪能する。
  其の昔、板橋区の環状七号線沿いに在った此方を始め、「千石自慢ラーメン」、  
  「巣鴨ラーメン」、「白山ラーメン」、「環七ラーメン 平太周」、
  「下頭橋ラーメン」等、数多の背脂チャッチャ系ラーメンの人気店が鎬を削り、
  犇めき合っていた頃が懐かしく、其れ等の味に憧れ、偶に食べるラーメンが、
  何よりの御馳走だった時分に思いを馳せ、丼に当時を投影して啜る。
  麺は、香りと弾力の中太の真っ直ぐな麺と謳われており、昔と変わらず、
  環状七号線沿いに在った時分からの、地元・小茂根の「つるや製麺所」の物。
  背脂が確りと纏わり付き、絡みも良く、往時のラーメンを想起させて呉れる。
  当時は高級過ぎて絶対に増せなかった叉焼はと言うと、バラ肉を巻いた物で、
  味付けは薄味で、プースーに浸していると、其の熱で軟らかく戻される。
  食欲旺盛だった若い時分は、金が無くて「チャーシューメン」は食べられず、
  年老いた今は、金は有るが、胸焼け、胃凭れで食べられないと言う皮肉…。
  無理に増さなくて良かったかなと、新年早々、激しく後悔してみる。
  具は他に茹で玉子、麺麻、葱。
  二〇一六年二月十八日以来、二年一〇ヶ月半振りに頂いたが、此の背脂の量を、
  身体が受け付けなく成って来始めており、軈て、見るだけで食傷気味に成るのか。
  此の二日後に四十三に成る自分の衰えを痛感した、そんな新春…。