続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「らーめん 改」【蔵前】

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◆「らーめん 改」【蔵前】

 ◎「味玉貝塩らーめん」九〇〇円

 …木曜日とも成ると、疲労も蓄積し、心身が容易じゃなくなって来る。
  目や鼻の痒みで熟睡も出来ていない様なので、睡眠負債も溜まる一方で、
  花粉症の薬物の副作用も相俟って、一日中ヴォーっとしている感じ。
  昼間は初夏の陽気で、徘徊するには持って来い。
  昼休憩位は、仕事を忘れるべく、成る可く離れた場所に行きたくなる。
  食後は散歩もして、減量に努めている毎日…。
  さて、今日はと言うと、昨日から目星を付けてある。
  界隈で一番人気のラーメン店の為、行列必至と言う情報を得ていたので、
  敢えて回避していたのだが、昨日、食後の腹熟しの徘徊の途中に、
  偵察がてら通り掛かると、行列も無く、大して待たずに入れそうだったので。
  十三時半前に到着すれば、行列も無く、店内に空席も有る模様。
  扉を開けて中に入ると、仄かに煮干しの薫りも充満している。
  先ずは券売機で食券を購入しよう。
  「貝塩らーめん」、「煮干つけ麺」の二本立てで、狙いの「煮干らーめん」は、
  今は提供していない様なので、初訪店と言う事で、券売機の最上段、
  一番人気と言う「貝塩らーめん」にし、生意気にも味付け玉子入りにしてしまう。
  食券を女中さんに手渡し、冷水を汲み、端っこの止まり木にヨッコイショーイチ。
  厨房内は男性店員氏三名、女性店員氏一名の四人体制の大所帯と言えよう。
  冷水を呷り、花粉を押し流しつつ、出来上がりをヂッと待つ。
  五分強ですんなりと提供され、手元へと下ろす。
  まあ、何と、春にぴったりと言うべき佇まいに、気分も春ラ!ラ!ラ!
  石野真子も吃驚だ。
  先ずは蓮華を手に取り、プースーから啜ろう。
  少し濁ったプースーは、一口含むと口内一杯に貝の旨味が一気に広がり、
  上品で艶っぽい芳醇な風味が鼻腔を駆け抜けるが、花粉症でも分かる旨さ。
  丼が確りと温められており、プースーも熱熱なので猫舌泣かせ。
  塩味の刺刺しさは丸で無く、貝出汁の優しい味が角を取って丸くしている。
  此方は青梅の名店「らーめん・つけめん いつ樹」の御出身との事で、
  彼方は「鯛塩らーめん」、「海老つけ麺」が売りだが、其処で培った手法を、
  貝と煮干しで表現したと言う事か。
  麺はと言うと、自家製麺と言う事で、ヴィラヴィラした平打ち麺で、
  ぬめっと、ちゅるんと、ぴろぴろとした口当たりで、もっちりしている。
  塩ラーメンなので、しなやかな細麺も合うと思うが、此の麺も意外と良いわね。
  さて、具が実に洒落ている。
  低温調理の豚叉焼は肉襞の色を思わせる綺麗な桃色をしているが、
  熱熱のプースーに浸かっている部分は、熱が入って徐々に鼠色へと変化する。
  プースーが熱熱で、叉焼が絶妙な調理加減で仕上がっている事が窺える。
  むっちりとして、何とも卑猥な食感で、しっとりとして瑞々しい。
  そして、麺麻ではなく筍と言うのが春らしく、上品な味付けでシャキシャキ。
  海苔ではなく若布と言う発想も素晴らしく、貝出汁の旨味を吸っている。
  味付け玉子は、齧ると黄身がドピュっと飛び出しそうで、甘目の味付け。
  他には三つ葉が入る。
  上品な旨味に酔い痴れ、二〇〇円で「貝油の和えそば」と言うのも有るが、
  痩せ始めている所で肥えてはいけないので、グッと堪え、プースーを飲み干す。
  其れじゃ駄目じゃん…。
  さてさて、次回は「煮干つけ麺」を頂こうと決め、花粉の中を徘徊に出る。