続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「富士らーめん」【浅草(つくばエクスプレス)】

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 ◎「つけ麺(中)」八五〇円+「かつお味玉」一〇〇円

 …火曜日。
  こうして、週の半ばに休日が有るのは、実に有難い。
  五日間ぶっ通しでは、週末の休日に辿り着いた時には草臥れ果てているので…。
  三月二十一日と言えば、我が音楽の神様・大滝詠一の日と言って良く、
  数時間後に届く予定の「NIAGARA CONCERT’83」の発売日で、
  三十八年前の今日、「 LONG VACATION」が発売された日。
  二〇二一年に出るであろう「40th Edition」迄は生きていよう…。
  さて、話は遡って一昨日。
  如何にもこうにも、ラーメン、特に、バツっと千切れる麺を頂きたく、
  「自家製麺 伊藤」、「煮干中華そば のじじR」を軸に、浅草方面へ歩き出す。
  歩き乍ら思案し、麺の食感で言えば「自家製麺 伊藤」なので、浅草六区へ。
  更に思案し、先週月曜日訪店するも、まさかの不定休に搗ち合い、
  相変わらずの運の無さを露呈した此方に挑むのも手だろうと、予定変更。
  「自家製麺 伊藤」は店内に客は一名のみなので、其の儘、入る事も出来るが、
  二、三〇米先の此方に向かい、暖簾が出ている事を確認し、木戸を開けて中へ。
  待ちは無く、略満席に近いが、何とか一席空いている模様。
  先ずは券売機で食券を購入するが、初めてなので無難に「らーめん」も過るが、
  此の陽気なので、汗を掻かずにツルっと行きたいと、「つけ麺」に決定。
  麺の量は間を取って「中」にし、目を引いた「かつお味玉」の食券も購入。
  年配の女中さんに促され、空いている止まり木にヨッコイショーイチ。
  食券を提示し、冷水を呷り、出来上がりをヂッと待とう。
  春休みなのか、下の毛も生え揃わない様な中学生のゆとり世代の一団も居り、
  生意気にも、親の金でラーメンを啜ってけつかる。
  厨房内には御店主と件の女中さんの二人体制で、あした順子・ひろしと同じ編成。
  浅草演芸ホールで随分観たが、ひろし師匠の御冥福を御祈り申し上げたい…。
  さて、一〇分強で、つけ汁、麺の順で配膳される。
  おっ、此の手のつけ麺にしては麺が細く、中太、中細麺と言った塩梅か。
  麺の上の「かつお味玉」、海苔をつけ汁に移動したら、麺を手繰って啜ろう。
  つけ汁にドヴンと浸せば、粘度は然程感じられず、比較的サラッとしている。
  魚介豚骨なので、御馴染みのあの味かと思っていたが、何だろう、初めての味。
  粘度が高くてドロッとして、妙な甘味と大量の魚粉の世間に蔓延っている、
  あの味わいではなく、クリーミーで円やかだが、諄さや甘ったるさは無く、
  豚骨の確りとした重厚感が有るのだが、軽やかな口当たりで、新たな出会いだ。
  今は無き「麺屋武蔵 江戸きん」、浅草の老舗「与ろゐ屋」で修業したと言い、
  夫々の良い所を取り入れたと言って良いだろう。
  そして、細目の麺はと言うと、此れが、噛むとポキポキ、コリコリと音がして、
  強靭な腰と張り、表面の微かなざらつきが心地好く、箸を持つ手が止まらない。
  出入口付近には製麺機が有り、其れで打たれた自家製麺で、長野県は篠ノ井
  柄木田製粉の中華麺用粉「黒獅子」、超強力小麦粉「ちからのめぐみ」を使用。
  「黒獅子」は、力強く弾力の有る麺に仕上がり、癖の有るスープが確り絡み、
  「ちからのめぐみ」は、北海道産「ゆめちから」と長野県産「ハナマンテン」、
  二種の小麦を配合し、ロール製粉で、麩質が超強力小麦の特徴が有ると言う。
  何のこっちゃ分からないが、此の麺を啜れば分かる気がする。
  具は刻み叉焼が沈んでおり、一切れは小さいが、其の秀逸さを感じるには十分で、
  表面が炙られており、脂身はトロンと蕩け、赤身はホロっと解れる。
  麺麻は太さの有る物で、ポリポリ、シャキシャキと快い歯触り。
  「かつお味玉」なる物は、半分に切られているので黄身も或る程度熱が通って、
  トロトロとは行かないが、ねっとりとした黄身に鰹の味が染みている。
  具は他に海苔と葱が入る。
  中盛りで三〇〇瓦と言う麺をあっと言う間に平らげ、つけ汁も飲み干し、
  再訪が確定して、今度は「らーめん」かなと思いを馳せて退店。