◆「大宮酒場 もつ焼きエビス参」【大宮】
…昨晩。
大宮の音速都市会館で行われたチューリップの公演を聴き、夢ポコチン、
もとい、夢心地で外に出れば、二〇時半に迫ろうと言う刻限。
夢の様な時間に浸り乍ら、気分良く酩酊したいと、一時期、頻繁に通った此方へ。
すっかり外で酒を呑む事が無くなった為、大宮駅でぶらり途中下車もしなくなり、
最後に御邪魔したのは二〇一七年九月十五日以来、一年七ヶ月半振りの訪店。
其の間、何度か店の前迄行くも、満席の様に見えて断念した事も有った。
今回も店の前を通ると、御店主が僕に気付いて呉れ、空いているか訊ね、
大丈夫と言うので、扉を開けて中に入り、止まり木にヨッコイショーイチ。
◎「ホッピーセット(白)」四九〇円
…御絞りを受け取り、久し振りの訪店で、丸で借りて来た猫の様に大人しく、
周囲の喧騒や、不快な人間が居ないか、暫し、ヂッと偵察をする。
先ずは酒を発注し、以前は自然と「ホッピー白!」と言われて出て来たが、
久し振りなので、確りと発注をする。
焼酎多目、濃い目の致死量のホッピーを呷り、座り疲れを癒す。
御通しは、甘藍、胡瓜、人参の漬物。
◎「レバ刺し」四八〇円+「タン刺し」五五〇円
…御通しを摘みに、ホッピーで適度に喉湿しが済んだ所で、肉刺し的な物を発注。
先々週、「宮原元気酒場 もつ焼 エビちゃん別館」で頂いたばかりだが、
既に禁断症状が出ており、矢張り、定期的に頂きたいものだ。
色味は、「宮原元気酒場 もつ焼 エビちゃん別館」よりも生々しい。
「レバ刺し」は胡麻油と塩のテレレで頂く。
ぷりんとした弾力と、コリッとした歯触り、濃厚に蕩ける味わいが秀逸で、
噛んで居ると肝臓の甘味がじんわりと広がり、ホッピーが進んで仕方無い。
「タン刺し」は醤油味の特製のテレレで頂く。
しっとり、むっちり、コリッと、幾つもの食感、口当たりを堪能出来るので、
個人的には豚とデープキッスをするのが大好きだ。
薬味には勿論、卸大蒜をたっぷりと。
◎「豚バラキムチ」四八〇円
…卓上の献立表には記されていないが、店内には至る所に貼り紙の献立表が有り、
其の中から、此れは!と言う物を発見し、矢も盾も堪らずに発注。
最近、家でも豚キムチを頂く事が多く、酒は進むし、御飯も進むので。
勿論、蛋黄酱付きで御願いをする。
豚肉は一切れの大きさは小さ目だが、厚さは五粍程有り、香ばしく炒められ、
表面はカリッとして、噛むとさっくりと千切れ、脂身の旨味が迸る。
朝鮮漬は辛味も控え目だが、蛋黄酱が円やかにして呉れ、コクが増して良い。
いやはや、御飯が欲しくなって来るわぃ。
◎「W炙ハラミ」二八〇円
…ピーホツも三杯を頂き、更なる三杯を頂く覚悟で発注。
「豚バラキムチ」と同時に、「宮原元気酒場 もつ焼 エビちゃん別館」で頂き、
此りゃ旨い!と膝を打った此れも発注し、目の前で調理される。
てっきり、焼きとんの様に焼き台で焼かれるのかと思いきや、
火炎放射器で表面を炙ると言う、何とも豪快な調理方法で嬉しくなる。
むっちりとして、肉襞を思わせる若焼きで、其の粘膜質を舌でなぞる感覚が好き。
葱と胡麻油と塩の味付けで、肉で無駄に精を付けてみる。
ホッピーを六杯も頂けば、めっきり呑まなくなった身体には十分堪え、
すっかり酩酊してしまうが、会計をせずに帰ったり、駅で行き倒れて、
二週連続で携帯電話を失くしたりする前に、きちんと会計して退店。
勿論、女性を軟派して、平手打ちして、記憶が丸っきり無いなんて事も無く帰宅…。