◆「麺屋 六文銭」【宮原】
◎「もりそば」七八〇円+「味付け玉子」一一〇円
…昨晩。
「宮原元気酒場 もつ焼 エビちゃん別館」で肉刺し的な物とホッピーを、
存分に愉しんだ後は、桃色気分が交錯しつつも、夜の按摩を受ける勇気も無く、
婦女子の接待を受ける酒場に行く気力も無く、僕には此方しか無い。
宮原で〆ると成れば、最近の大のお気に入り、「麺屋 六文銭」。
二十二時過ぎに到着し、引き戸を開けて中に入れば、六人程が居て結構な入り。
券売機で食券を購入し、冷水を汲み、止まり木にヨッコイショーイチ。
女将さんに食券を手渡し、酔いを醒まし乍ら、出来上がりをヂッと待つ。
さて、十五分弱で女将さんからつけ麺を配膳して貰う。
麺の上の叉焼、茹で野菜、海苔をつけ汁に移したら、後は手繰って啜るだけ。
おっと、其の前に、今回は御店主の御薦めの食べ方を試してみよう。
卓上の黒胡椒を麺の上に振り掛け、序に気紛れで、一味唐辛子もパラパラと。
其の麺を手繰り、つけ汁に浸して啜る。
「東池袋大勝軒」の教えを受け継ぐ此の味は、甘酸っぱさが心地好く、
其れで居て、薄っぺらい味わいではなく、どっしりとした動物系の出汁が効き、
コクが有って円やかで、国産素材のみを厳選した完全無化調の優しさも有る。
動物系の出汁は、豚背骨、鶏胴ガラ、拳骨、鶏油、豚背脂、豚頭骨、鶏足、
鶏頭から炊き出され、円やかでコクの有る味わいに仕上がっている。
二〇一六年の初めに、圧力鍋でプースーを拵える様になった影響で、
白濁し、随分と円やかに成り過ぎたが、今や、全盛期の大行列だった頃の味だ。
麺は、旧「六文銭」、現「フレンチバル セゾニエ」で打たれた自家製麺。
昨年春頃から、既製の全粒粉から、自家製の全粒粉に変えたとの事で、
玄小麦を仕入れ、より香ばしくする為に炒り、石臼挽きしていると言う拘り。