続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「麺屋 あがら」【戸田公園】

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 ◎「チャーシューつけそば」九五〇円

 …昨日。
  遂に、到頭、無慈悲にも、あんなに夢見ていた三連休が終わろうとしている。
  此の先、僕は一体如何やって生きて行けば良いのだと、狼狽えるばかりだ。
  朝から不穏な気持ちに支配され、心がぞみぞみし、何だか胸騒ぎがする。
  胸騒ぎ、若しかしたら、只の胸焼けかも知れないが…。
  さて、話は遡って日曜日。
  三連休の中日とも成れば、サザエさん症候群はより一層牙を剥き、
  容赦無く心身を蝕み始め、其れに抗う様に、現実逃避を試みる。
  そんな鬩ぎ合いをすべく、昼御飯を摂りに、ふらっと出てみる。
  何とは無しに浮かんだのが、二〇一七年七月十五日以来の此方。
  和歌山ラーメンを売りにしているが、刻み叉焼がつけ汁の器一杯に入れられた、
  「チャーシューつけそば」が何とも魅惑的なので、二年振りに訪店。
  雨が降り頻る中、十二時半に到着すれば、何てこったい、駐車場は満車。
  仕方無く、近隣の時間貸し駐車場を探して停め、少し歩いて向かう。
  木戸を開けて中に入ると、何てこったい、三組八人と言う結構な待ち。
  耐え難きを耐え、忍び難きを忍び、券売機で食券を購入する。
  出入口付近の人口密度が高いので、耐え切れずに外に出て、庇の下で待機。
  数人の客が捌け、店内の待機用の椅子が空いた頃合いで再入店。
  女中さんに独りぼっちの旨を訊かれ、食券を手渡し、麺の量を訊かれ、
  中盛り迄無料と言うので御願いし、後は暫しヂッと待つ。
  前には乳児と幼児を飼っている家族連れが居るが、彼奴等を飛び越して、
  止まり木の端っこに案内され、事無きを得てヨッコイショーイチ。
  厨房内は男性二名、女性二名の四人体制で、AᗺBAと同じ編成。
  前回の初訪店時に見惚れた超絶美人の女性店員氏は居らず、運は無い様だ…。
  さて、一〇分程でつけ麺が出来上がって提供される。
  噂通り、つけ汁には夥しい量の刻み叉焼がたんまりと投入されている。
  いざ、麺を手繰り、つけ汁にドヴンと沈めて啜る。
  此方は和歌山ラーメンではなく魚介豚骨味で、甘味が可也強い。
  じっくり炊き上げた豚骨スープに、鰹や鯖等を確り効かせたと言う。
  仄かな酸味が有るが、酢ではなく、和歌山県原産の「じゃばら」の果汁と言う。
  邪を祓う事から「じゃばら」と呼ばれ、強烈な酸味と苦味が特徴の柑橘類。
  何でも、花粉症に効果が有る様で、爽やかな香りと酸味が感じられる。
  つけ汁は個人的には、和歌山ラーメンと同様の濃厚な物の方が面白い様に思う。
  麺はと言うと、三河製麺の中太の真っ直ぐな物で、ツルツルとして、
  口当たりが滑らかで、モチモチした食感が味わえる。
  暑い時には此の手の喉の通りの良い麺が重宝する。
  三〇〇瓦だが、スルスルと入って行くので、然程の量感は感じない。
  具はと言うと、炙られて香ばしい刻み叉焼が、此れでもかと嫌がらせの様な量。
  肉肉しく、脂身の蕩ける味わい、カリッと香ばしい赤身の部位を堪能出来る。
  其の所為で存在感は薄いが、麺麻もちゃんと入っている。
  さて、中盤以降は、甘さで味がだれて来るので、卓上の「じゃばら」果汁を投入。
  此れで味を引き締め、南国的な味わいから、若干、北国へと引き戻す。
  最後は刻み叉焼諸共、つけ汁を飲み干せば、器の底には魚粉と骨粉が沈んでいる。